分科会D

NPO法人アートNPOリンク
アートNPO的!? 経営戦略
大阪・フェスティバルゲートをケーススタディに

地域の文化政策を推進するアートNPOは、いま新たな局面を迎えている。アートNPO法人数は1700を超え、全国でさまざまな活動が展開されるようになった。しかし、アートと社会をつなぎ、社会の多様性と創造性を育む役割を標榜するアートNPOは、どれほど社会にその役割が理解され、インパクトある活動ができているだろうか。本パネルディスカッションでは、アートNPOがアートの役割を最大限発揮し、見落とされてきた社会的リソースを再発見、活用、実践する力をもつことを目的に、企業が蓄積するマネジメントやブランドづくりに関するノウハウの伝授をめざす。巨大商業施設「フェスティバルゲート」をさまざまなNPOが活動する公共の場としてひらき、近代産業遺産や機能不全を起こした商業施設をアート的に転用することの必要性と可能性を考える。アートNPOが事業能力を高め、社会的インパクトを与える"ブランド力"をつけること、また、マネジメントにおける民間営利組織と非営利組織の立ち位置の違いを見ることで相互補完の意義を探る。

■NPO法人アートNPOリンク [ホームページ
2006年1月特定非営利活動法人認証。「第1回全国アートNPOフォーラム in 神戸」(2003年10月)にて発表されたステートメントを遂行する組織として同年に発足。アートNPOリンクが行う事業の中で抽出された課題や共有化されたニーズをもとに、アートNPOの課題解決や基盤強化、ネットワーク促進などの中間支援活動を行う。主な事業に「全国アートNPOフォーラム」、「アートNPOデータバンク(活動概況調査・研究、活動紹介)」などがある。

パネリスト

大谷 燠 (おおたに いく)
NPO法人DANCE BOX Executive Director
1991年から2001年までTORII HALLプロデューサー。1996年「DANCE BOX」を立上げ、ジャンルを超えたコンテンポラリーダンスの公演・ワークショップを年間約30本企画制作する。2002年DANCE BOXをNPO法人化。大阪・新世界フェスティバルゲート内に「Art Theater dB」を開設し、アーティストの育成と地域社会とアートの新しい環境づくりに力を注ぐ。近畿大学国際人文科学研究所講師。関西社会経済研究所文化アドバイザー。

細谷 正人 (ほそや まさと)
ランドーアソシエイツ/TOKYO シニア・コンサルタント
法政大学工学部建築学科卒業後、大手広告会社を経て、2002年ランドーアソシエイツに入社。これまでの主な仕事として、森永乳業「森永のおいしい牛乳」「Mt.Rainierカフェラッテ」、オリエンタルランド「東京ディズニーシー」、富士ゼロックス「アペオス Apeos」、大塚製薬「ソイジョイSOYJOY」、ポッカコーポレーション「じっくりコトコト煮込んだスープ」、味の素「カプシエイトナチュラ」、敷島製パン「Pasco」、ホーユー「hoyu」など、企業及び商品ブランドの構築、ネーミングからデザインまで幅広いクリエイティブ視点でのブランド戦略を行っている。

モデレーター

甲斐 賢治 (かい けんじ)
NPO法人記録と表現とメディアのための組織[remo] 理事/NPO法人地域文化に関する情報とプロジェクト[recip] 理事
NPO remoでは"個々人がメディアを活用し、自らの環境を作り出す力の創出"を、NPO recipでは"文化の地産地消サイクルの起動"を目論み、さまざまな場やメディアづくりに勤しむ。"ここ"に、"個々"が 持つ多様な価値判断から沸き立つダイナミックな化学反応がおきれば、 有機体である僕らならきっと精神まで活性するに違いない。

アートの力、こう考えます!

アートは多様な価値を創造し、社会を動かす力を持つ社会的な存在であるとの認識をもとに、この力を広く社会にアピールしていく必要がある。アートは社会の変化を先取りする力を持っており、アートNPOは社会を変革する潮流において大きな力を発揮できると考える。

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