パブリックコメント趣旨、参加状況、コメント一覧
「トヨタ芸術環境KAIZENプロジェクト」で試みた「応募案件に対するパブリックコメントの募集」について結果を報告します。
趣旨
公募の結果浮き彫りになったアートマネジメント現場における切実な課題や前向きな課題解決策をとりまとめ、社会に発信・提言することも、本プロジェクトの役割の一つとの見地から、一次選考結果を問わずに応募案件を公開し(希望者のみ)、広く一般から意見や感想、提案、連携のオファー等を収集することを目的に、KAIZEN公式サイト上で「パブリックコメント」の募集を行う。
※公開にあたっては、応募書類から個人情報等を削除するか趣旨を変えない範囲で変更して掲載した
パブリックコメント参加状況
パブリックコメントを実施するにあたり、「トヨタ芸術環境KAIZENプロジェクト」の応募者に参加希望の有無を尋ねた。
- 回答状況:
応募総数79件のうち、参加希望(内容をそのまま掲載可)の回答は33件、条件付き参加希望が(内容等修正)23件、不参加が6件だった。無回答は17件。
- 最終参加数:
KAIZEN公式サイトに最終的に掲載されたのは47件、不参加32件(無回答17件含む)であった。
パブリックコメント実施に対する応募者からのコメント
参加者、不参加者からは、感想や意見、提案が以下の通り寄せられた。
感想等
- こういった機会はなかなかないので、ぜひ企画に対するコメントをいただきたい。
- 他の皆さんがアートマネジメントについてどのような課題を感じているのか、興味津々である。その意味で、ぜひ私たちも自ら情報公開して積極的に意見交換できればと考えている。
- 寄せられたアイディアをさらに社会に発信していこうという姿勢、その熱意、すばらしいことだと思う。
- このような応募は今回初めてで、応募後に不備や拙劣な点をいろいろ思い当たり応募を後悔したり恥じ入ったりしている。しかし他の文化活動の方々の現状やご意見を知ることができれば、大変有意義な機会と存じ、このたび恥ずかしながらパブコメに参加させていただきたい。
- (WEB公開による著作権の件は)勝手にどしどし活用してもらって、状況が良くなればそれが一番!!
- 皆さんからたくさんのご意見をいただけることを期待している。
- パブリックコメント、という企画に関しては私どもも得ることが多く、感謝している。
- (他の応募企画について)いますぐ連絡をとって、「一緒にやりましょうよ!」といいたいところがいっぱいある。同時に、(おのれをいさめる意味も強くこめて)アートマネジメント界で「課題」とされているものは数年前からあまり変わらず、なかなか「カイゼン」が前進していないという現状もあるのだなと思った。
提案
- 団体名は明記してほしい。「先駆者たちの技術を保存している唯一の団体」を強調したい。
- 「改善」がテーマであるのに申請書類でビジュアル表現できないというのはちょっと伝えにくい。
- (新たに)コメントも添えてよいか?応募は審査のための文章である。一般の方へ伝えるとなれば膨大な文章となり、企画の内容も多くなる。たくさんの方に少しでも自分の意見を知ってほしい。
- (参加の)判断を保留していた一番場大きな要因は、企画の流用、アイデアの二次使用の問題である。代理店や各地のプロジェクト・自治体・アーティストなどに相談もなく引用されてしまったとき企画案の知的所有権・著作権がどうなるのかが心配である。一部改編されて知らされなければ、ほんとうに徒手空拳である。公開時にそのあたりご配慮いただけるとうれしい。
- 今回のパブリックコメントのサイトは応募者限定のサイトではなく誰もが見られるサイトと理解している。改善策は私どもも時間と費用をかけて練り上げたアイデアだ。支援者の力もお借りしているので他の助成金申請のアイデアとして使われてしまうと困るし著作権の問題もある。また今回のネットワーク化については「問題の共有」に対して意義があるのではないか。私どものように地方に住んでいると自分たちの問題が地方格差の特性なのか、あるいは全国どこででも起きている問題なのかを知るだけでも改善に向かって大きく前進すると思う。例えば震災を受けた地域の方の芸術復興に関して当事者でない私どもがコメントを寄せたために温度差を生じさせたり、傷つけてしまうかもしれない。他のパブリックコメントの例からしてもまずはそれぞれの問題点を自分のこととして把握することが大切だと感じる。
- 不採択後に公開する場合の「応募者の心理」にも次回以降は検討いただけるとうれしい。
不参加の方からのコメント
- 私どもの応募プロジェクトは官民協働でシステムづくりを行うものだが、構成メンバーの関係をプロジェクト実施過程で徐々に築いていくことにしており、今回のパブコメについては予定メンバー全員のコンセンサスを得ることはできなかった。
- 応募の段階で本件が提案されていれば問題ないが、本件はwebという媒体に掲載という前提で作成していない。
寄せられたパブリックコメント
KAIZEN公式サイトのパブリックコメント専用ページを通じて、全12件、9案件に対してのコメントが寄せられた(2008年9月末現在)。また、公開プレゼンテーション参加申し込みフォームのアンケート欄を通じて、百数十件のコメントが寄せられた(PDF参照)。
・PDF
KAIZEN プロジェクトに寄せられたコメント [284KB]
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