パブリックコメント
投稿番号:53
企画名
パフォーミングアーツ「越境」プロジェクト
応募動機・現在抱えている課題
提案する企画を通じて改善したいアートマネジメント環境の基盤など
当カンパニーは、演劇、ダンス、映像、音楽、パフォーマンス等を用い たパフォーミングアートユニットです。
現在抱えている課題となっているのは、実はこの点でもあります。かつ て、多ジャンルのメディアをミックスさせたジャンルというのは多くあ りました。しかしこれら多くのカンパニーが、日本ではなく海外へと活 躍の場を求めています。この理由の一つには、日本に於いて、パフォー ミングアーツというジャンル、ミクストメディアが受入れられ難い、と いう問題点があると思います。加えてミクストメディアともなると極め て費用も多くなり、自ずと助成金に頼る事になるのですが、現状日本の 助成というものは限られており、先駆的な活動に対して未だに受入れら れる土壌が少ないと感じます。当カンパニー代表もパフォーマーとし て、ミクストメディアで著名なカンパニーの作品にも参加しましたが、 ダンスの観客なのか、演劇の観客なのか客層がちぐはぐで、パフォーミングアーツの客層、といえるものが明確に出て来ないという点が、この業界の弱点ではないかと思いました。
そして2000年以降、多様化するジャンルの中で、パフォーミングアーツというもの自身が、もっと市民権を得て、確率すべきであるという事を痛切に感じています。
この分野の裾野を拡げて行く事が、現在の課題であると考え、それには社会的な協力も不可欠と考え、今回このプロジェクトへ応募させて頂きました。
今回、助成を頂く事によって規模を拡大し、将来的に能や歌舞伎等の伝統芸能とはまた違う日本に於ける新たなジャンルのひとつとして確立して行ければと思っております。本企画をその一端を担うものとして、きっかけになればと考えております。
趣旨・重点テーマ
目標、なぜ今この企画の実現が必要なのか等
当カンパニーは、近年演劇やダンス等、一つには区分け出来ないパ フォーミングアート作品を提示して来ました。そこで以前から考えていた今回の企画が立上がりました。
この企画の重点テーマは「越境」です。
今回、この企画は、演劇やダンス、演劇や社会、お笑いとダンス、現実とドキュメント、等何かボーダレスな感覚、何かを「越境」しているな、と思う方々を集めてイベントを開催したいと考えました。観客同士も演劇なら演劇、ダンスならダンス、等と垣根を作らず交流して行く事を目的としています。
こんなジャンルの作品もあるんだ、ならば他のものにも脚を運んでみよう、と相互間の交流から、パフォーミングアーツの観客層というものが出来上がって来ると考えています。
今回、私達の様な団体がイベントを立ち上げる事によって、同時代の感覚を持った他の若手が育つ場にもしていこう、という趣旨があります。第一弾として、この企画を足掛かりとして、世の中にある多くのジャンル分けし難い作品が、理解される一つのきっかけになればと考えています。
今観るべきもの、観たいものを集めて、それがある種のムーヴメントに繋がって行ければと考えております。
その為にこの企画を成功させ、この様なショーケース型イベントの新しいスタンダードをつくり、この雛形を元に、全国的に巡回したり、全国で同時多発的に行えるイベントとしていきたいと考えています。
内容
プロジェクトの具体的な最終形態
15分程度の作品を6団体を出演予定。
最終的にはこのイベントを広く認知させて行きたい。
具体的には、このイベントシステム、ノウハウを通して、各地でキュレーターを立てる事によって日本各地で同時多発的な開催を行い、フェスティヴァルの様に盛上げる事とする。それによって全国の芸術団体の意識を上げ、地方から作品を発表する事も盛んになる。
結果、首都圏と地方の芸術文化における格差を無くし、その動きはゆくゆくは日本に於ける先駆的なパフォーミングアーツの発掘を支援する事業になればと考えている。その為に大事な事が、それぞれの地方のキュレーターに誰を立てるかという事でもある。
今後そのように全国に広まった場合、[越境実行委員会]を設立し、そこにキュレーターに参加して貰う事で意見を交換し、敢えてその地域に住んでいないキュレーターが別の地域を担当する事で、交流が生まれると考えている。例えば地方には首都圏からキュレーターが行く事で、その地域から一歩離れた眼で冷静に作品を見る事と考えている。ダンスイベントでも似た様なプロジェクトもあるが、私達はキュレーターの実行委員会を設立する事で、そこから一歩踏み込んだ独自の企画にしていきたいと考えている。
ネットTAMには、今後この様に拡げて行くという視点を持った上で、どの様に当カンパニーが今回の初めての企画をプロデュース・キュレーションをしていくかという事をレポートして行くのが第一だと考えている。
その為に必要な金銭面でのやりくりや交渉の行い方、各団体のリハーサル風景を実際に現場に行って写真と文章でのレポート、マスコミへの宣伝の仕方等をまずは伝えていきたい。結果最後の収支も含め、この企画を今後どのように発展すれば良いのか、という具体的な提示迄を含めて、将来性のある成果報告をしていきたいと考えている。
イベント自体は他にもやっているかもしれないが、この企画が独自のものとして今後舞台芸術のイベントのモデルとなる様な結果を、期間は短いが、丁寧にネットTAMに掲載していく事で、日本全体のパフォーミングアーツのジャンルの底上げを図りたいと考えている。
実現までのスケジュール
最長一年を目処
08年 |
7月 |
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各種プレイガイドにてチケット販売開始。
本フライヤーも配布開始。各種会場への折込開始。
- イベント出演団体へのインタヴュー、リハーサル風景のリポートをWEBにて掲載。
- マスコミへのプレス送付。
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8月 |
- 引続きイベント出演団体へのインタヴュー、リハーサル風景のリポートをWEBにて掲載。
- 各種情報媒体への記事掲載。
- 2回程の合同リハーサル。
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9月 |
仕込、本番 終了後、成果報告
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