投稿番号:3
企画名
時を超えて、うたえピアノ
応募動機・現在抱えている課題
提案する企画を通じて改善したいアートマネジメント環境の基盤など
人口750人の小地域の地元小学校が開校百年を迎えるにあたり、記念事業としてピアノを更新することになりました。しかし、このピアノには、子を持つ親と地域のあつい想いがこめられていました。
昭和30年、子供達にピアノをという保護者の熱意が地域を動かし校下あげての募財と、学校林の伐採で資金をつくり、1台のグランドピアノを購入しました。板張りの風吹きすさぶ校舎で初めて聞くピアノの音色に子供達はビックリしたそうです。以来60年、今ではすっかり傷つき音色の狂ってしまったピアノですが、多くの卒業生を世に送り出してきました。
廃棄される運命にあったピアノですが、会ではこのピアノを譲り受け、2年の歳月をかけて修復しました。完全修復なったピアノは現在、同じく会が、築90年の古民家を2年の歳月をかけて移築し、現代の子育て・文化・環境ミュージアムとして甦らせた「ふるさと子育て伝承館」に置かれています。会ではこのピアノを単に博物館的に保存するのではなく、このピアノに現代を生きるピアノとして新しいステージを準備したい。
趣旨・重点テーマ
目標、なぜ今この企画の実現が必要なのか等
ピアノが古びたから更新しようという発想そのものが大量生産、大量消費社会の思想です。子を持つ親や地域の想いで購入したピアノも、時のうつろいは、ピアノの持っていた価値にいちべつもくれること無く、廃棄に同意する地域の人達の心も変化させました。しかし、その先にはゴミに埋もれた地球の姿が見えてきます。
私達が修復したピアノに現代の命を吹き込むとしたら、人間の営みによって、今まさに大量廃棄物に埋もれようとしている地球の環境を、ピアノを通して現代に問いかけることです。
内容
プロジェクトの具体的な最終形態
存在するピアノそのものが環境なのだという思想のもと「環境保護なくして子育てなし」の理念に導かれ、ピアノの持つ現代的意味を考えたい。
物のない時代から物が溢れかえる時代へと変わり、捨てることによって環境に負荷を与えている現代、その様な営みを豊かさとして肯定してきた人類は、その代償として地球環境の悪化というぼんやりとしたいいしれぬ不安に包まれています。
会が創作しようとしている「ピアノ物語」は、子育てと環境をテーマに建設している遊〜遊〜村で実施する子育てエコフェスティバルにおいて、子育てと環境のシンボルとしてピアノが存在し、そのフェスティバルの主役として「ふるさと子育て伝承館」の戸を開け放ち、オープンステージにして、ピアノに現代を奏でてもらうプログラムです。
地域の歴史と現代を繋ぐことによって子育てと環境という新たな命を吹き込まれたピアノは、時を超えて時代の魂をうたい、新たな音楽を創造する。
実現までのスケジュール
最長一年を目処
08年 |
7月 | ピアノ物語:基本計画策定、広報、準備 |
8月 | 準備 |
9月 | 夏のピアノ物語・実施、評価、反省 |
10月 | 冬のピアノ物語・計画策定 |
11月 | 準備 |
12月 | 準備 |
09年 |
1月 | 最終準備、広報 |
2月
3月
4月
5月
6月
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冬のピアノ物語・実施、評価、反省
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