ネットTAM


参加メンバーの声

みのり
法政大学国際文化学部国際文化学科表象文化コース
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みのり
法政大学国際文化学部国際文化学科表象文化コース
Q.トークセッションでの気づき

第1回目では、今まで意識してこなかった日本の地域差について気づくことができた。地域によって歴史が異なり、それによって文化や言葉も異なる。私は今まで日本と世界を意識して勉強してきたので、日本を一つのものとして捉えてしまっていたが、地域差を意識することで新たなつながりを見つけることができると思った。

第2回目では、アーティストインレジデンスにおける日本の地域と世界のつながりについて学ぶことができた。特に印象的だったのが、「おすすめのごはん屋さん・飲み屋さんを教えない」ということだった。関係性が限られてしまうためだとおっしゃっていた。きっかけを与えてもらうことも関係を築くきっかけになるが、自分で見つけた関係はより密接なものになるため自分の体験と重ね印象に残った。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

ホールに就職しているスタジオメイトが、行政側との意識の差について話してくれたことが印象に残っている。同じような企画を実施した事例や意識の違いなど、自分は経験したことのない出来事について話してくれたことでより現実的な課題について気がつくことができた。

T.W
中央大学/文学部/人文社会学科/フランス文学文化専攻
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T.W
中央大学/文学部/人文社会学科/フランス文学文化専攻
Q.トークセッションでの気づき

第1回の林 暁生さんのトークセッションでは、アートを通して誰かの心が少しだけでも動いたなどの、数値では示すことのできない成果が地域および社会に貢献するアートマネージメントでは特に重要であり、それに納得し、やりがいを感じられる人がアートマネージメントの分野で活躍できるということに気づいた。

PARADISE AIRの訪問では、とりあえずやってみるということの重要性に注目した。詳細に事業内容を取り決めてから始めるのではなく、一旦始めたうえで後により詳しい事業の必要性や流れを決めていくようにしていけば、無駄なルールに縛られることなく柔軟で寛容かつ持続的な活動が行える。そしてその運営方法をとるからこそ、PARADISE AIRにはさまざまなバッググランドをもった人々が集まり、新しいアイディアや作品が生まれていくということに気づいた。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

エピソードではないが、スタジオメイトとのかかわりを通して、スタジオメイトの皆さんは積極的にアートのプロジェクトに参加されてきたご経験があり、それらの経験から自分なりの考えをもち、言語化し伝えられていたということが印象に残った。

阿部優哉
武蔵大学大学院 人文科学研究科 日本文化専攻
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阿部優哉
武蔵大学大学院 人文科学研究科 日本文化専攻
Q.トークセッションでの気づき

これまでの林さんの幅広い仕事を知り、いくつもの学びがありましたが、もっとも印象に残っているのは、やはり林さん自身の熱量や人柄です。その周囲をひきつける魅力は、たった数時間でも実感することができ、多様な人々をアートプロジェクトに誠実に巻きこんできた理由であると思いました。

PARADISE AIRでは、地域固有の文脈をふまえながらも、そこにとどまらない、壮大で重要な実践を拝見することができました。「一宿一芸」など、ここでの活動は、結果物としてのアートそのものだけでなく、アートが発生する兆しやその経過を大切にしているようにおもえて、ひじょうに興味深いものでした。

トークセッションや現場視察を終えて、あらためて、アートとはなんだろうかと、いま素朴に疑問にかんじています。簡単にこたえることはできませんが、考えつづけてみようとおもいます。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

いわさきちひろ美術館のショップでバイトしている方が、「ファーストミュージアム」について教えてくださり、大変興味深かったです。アートと人生の距離を考える機会になりました。

金坂泉
愛知学院大学
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金坂泉
愛知学院大学
Q.トークセッションでの気づき

私は、「一つの正解を求める」という教育に対する違和感があったことをきっかけに、今回のプログラムに参加をさせていただきました。

教育のアップデートとなる取り組みが年々増え続ける世の中ですが、林 暁生さんの活動の一つのPinSプロジェクトについて、「教えない教育」というキーワードが印象的でした。学校でアーティストには「転校生」として制作活動をしてもらうことで、一般的にイメージする「学校」とは違い、生徒と大人が対等な関係であることに新しさを感じました。また、教室ではなく廊下で制作をし、参加したいときにその場所に誰でも行くことができるということに「誰のことも取り残さない」という空気づくりの仕方を知ることができました。このような空間があることは、生徒にとって今自分が感じていることや自分たちの人生について考えることに繋がる、大切なきっかけであると感じました。

私は今回の視察をきっかけに、初めてアート・イン・レジデンスの存在を知りました。アーティストと社会がつながる方法として、松戸という場所で制作をすることやそこでさまざまなアーティストに出会うことによる影響はどちらにとっても広がりのあることだと学びました。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

アートが観光に消費されている。

神保刻
京都芸術大学/芸術学部/アートプロデュース学科/アートプロデュースコース
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神保刻
京都芸術大学/芸術学部/アートプロデュース学科/アートプロデュースコース
Q.トークセッションでの気づき

林さんのトークセッション、現場視察を通して、アートは誰でも参加、鑑賞ができる公共に開かれることで本領発揮だと感じました。私は普段芸術大学に通っており、アートは好きな人、興味のある人だけが身内ノリの様な感覚で、楽しんでいるのではないかと少し不安に思っていて、もっと公共に開かれるべきだと感じていました。しかし今回のトークセッション、視察により既にアートは公共に開かれていて、行政も協力し始めている物だと気づきました。また一方で、林さんの活動やPARADAISE AIRの様なアーティストインレジデンスが広く世の中に知られるとアーティストの活動の幅がもっと広がるのではないかと感じました。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

行政とアートについて話していたときに、都市部に在住、出身の方は「行政はアートに頼りすぎている」と感じていたが、地方出身の方は「アートや芸術に頼らないと活性化する材料がない」ということをいっていて、アートマネジメントにかかわらず、たくさんの立場に立って考えることは大切だと気づかされました。

後藤静香
共立女子大学/文芸学部/文芸学科/言語・文学領域/フランス語・フランス文学専修
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後藤静香
共立女子大学/文芸学部/文芸学科/言語・文学領域/フランス語・フランス文学専修
Q.トークセッションでの気づき

このようにアートをお仕事にされている方やアートを専門に学んでいる皆さんと意見交換をする場は、私にとって初めての経験でした。そのため聴くもの観るものすべてが新鮮で、アートの世界の広さや可能性を感じ、さらにスタジオメイトのみんなもさまざまな活動やプロジェクトを企画、参加していて刺激をもらいました。林さんがトークセッションで「プロジェクトをするときに心がけているのは人が沢山くるかどうかより、一人の人生や価値観を変えられるかどうか」と仰っていて、芸術が人生の道筋をつくってくれた私にとっては心にグッとくるものがありました。今度は自分が子どもたちの人生や芸術への価値観をよい方向に変えるきっかけづくりをしていく番なんだと身が引き締まる思いでした。

松戸市の現場視察では実際にアーティストの方ともお会いすることができ、今この一瞬一瞬もアートが生み出されていることを直に感じました。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

現場視察でアーティスト・イン・レジデンスのお話があったときに、紹介された施設を見て「家からチャリで行ける!」といっていたことが印象に残っています。私は大学で芸術を学んでいる身ではありますが、やっぱりアートはどこか赴いて体験するものというイメージが抜けていませんでした。この言葉はただ「その施設が家に近い」と事実をいった何気ないひと言だったかもしれませんが、私にとっては「アートは身近に転がっている」と教えてくれるようなハッとさせられたひと言でした。

長屋しずく
フェリス女学院大学/音楽学部/音楽芸術学科
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長屋しずく
フェリス女学院大学/音楽学部/音楽芸術学科
Q.トークセッションでの気づき

PARADISEAIRを視察して、アートと地域が密接にかかわっていることを実感しました。アーティストの創作活動を支援するだけでなく、地域とともに成長していく場であると感じました。PARADISE AIRは、ただ創作の場所を提供するだけでなく、アーティストと地域の交流の場としての役割も果たしているのではないかと思います。地域に支えられるアートは、やはり長く続いていけるものだと感じました。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

アートと行政、どのようにして上手な関係を築いていけるかというお話が印象的でした。アーティストが思っていることやりたいこと、芸術関係のお仕事をしている方が思っていることやりたいこと、行政のお仕事をしている方が思っていることやりたいこと。アートを行うにもさまざまな人がかかわり、考えていることも違うので、お互いを理解し合っていけるといいなと感じました。

saya
奈良女子大学文学部人文社会学科社会学コース
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saya
奈良女子大学文学部人文社会学科社会学コース
Q.トークセッションでの気づき

アートがもたらす「効果」をいかに言語化または具体化するか。私はこれを考えていきたいと思った。

第1回トークセッションでの、「抽象的なことを考えるヒントをアートがもたらす」という言及があった。何気ないアートとの出会いが、自分の生き方や、悲しみや痛みに作用するかもしれない。しかし、それは薬やお金や食事とは違って、直接的ではない。アートの現場視察でもお話があったように、アートやアーティストがまちや人に与える効果は、間接的で長期的だ。そのため、優先順位が低く位置付けられたり、公的機関との齟齬が発生してしまう。そして、ミクロなレベルで「食っていけない」という状態が発生してしまうのかもしれないと感じた。

今までのゼミを経験し私は、アートが必要だとされること、アーティストが必要とされること、ただの道楽だと決めつけられない社会を創造していきたいと感じた。大きな話にはなってしまったが、自分なりに(自分の生き方を含め)方法を模索していきたい。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

第1回トークセッションにて、自分が住む地域では行政はアートに頼りすぎではないかと感じていたが、トークセッションを通し、その逆の状況もあると知った、という言葉があり、印象に残った。確かに、アートは、地形的歴史的な条件に左右されず、アピールポイントをつくる助けになる。そういう面では軽薄だとか、短期的な要素だと思われてしまうかもしれない。私も感じたことがあった。 しかし、アートは住民の根底にある文化表現の欲求や、地域の価値を創出できるという部分を忘れてはならないし、その意識が住む場所によって違う=行政の中の個人によって差がある、という状態に関しては、これからもっと注視したいと思った。

安藤桃花
名古屋学芸大学大学院メディア造形研究科
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安藤桃花
名古屋学芸大学大学院メディア造形研究科
Q.トークセッションでの気づき

第1回トークセッションでの林暁生さんのお話では、アートマネジメントは誰のために行うことなのか?をあらためて考えました。「一人の人生を少しでも変えることが大切」というお言葉から、大きな結果を求めるのではなく、まず目の前にある自分のできることから取り組むことが大切であることに気づくことができました。また、アートマネジメントにはプロジェクトを遂行するという意味以上に「わからない」という一見マイナスに捉えられてしまうことに手を差し伸べ、それらをどうしたら解決できるのかという面も含まれているように感じました。「教えない教育」の中でのお話から、学校教育のような何もかも答えを求めるのではなく、自ら能動的な発見を促すことも貴重な学習であり、アートや作家自身が教育に貢献できるということをより知ることができました。世の中に起こったこと、起こることに対して、何者でもない私だからこそできることを考えていきたいです。

アートの現場視察(PARADISE AIR)では、アーティストレジデンスが参加者やまちにどのような影響を与えるのかを学ぶことができました。アーティストがまちに壁画を残すなど、レジデンス参加者だけではなく、地域にどのような影響を与えられるかを考えることが協力を得たり継続をさせたりするために必要であるということを知りました。お話の中で、「参加者に飲み屋を教えない」というお話がありました。地域とアーティストを結ぶためにすべてを教えるのではなくコミュニケーションを促す工夫がされていることを知りました。「その瞬間に成果がかえってくるわけではない」とおっしゃっていたように、そのような細かな工夫によって魅力的な場所を実現していると感じました。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

PARADISE AIRの周辺を探索する際にスタジオメイトの皆さんとお話をして、一人ひとりが取り組んでいることやそれに対する興味や熱意を知ることができてとても刺激的でした!これからも沢山お話をして、皆さんのことをより知っていきたいです。

桂 波那
四国学院大学/社会学部/カルチュラルマネジメント学科/社会学メジャー・アートマネジメントマイナー
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桂 波那
四国学院大学/社会学部/カルチュラルマネジメント学科/社会学メジャー・アートマネジメントマイナー
Q.トークセッションでの気づき

PARADISE AIRでは、アートインレジデンスという専門性が高そうだと思われてもおかしくない施設にもかかわらず、公募型の滞在制作に応募したアーティストを公開審査の形で地元(松戸)で暮らす方々や市役所の職員の方も交えて選出すること、そして制作過程においてもウォールペイントなどで地元の方々が参加されていることが、PARADISEAIRが地域に馴染んでいる要因の1つのように考えました。また、行政や特定の組織と強固な関係を結ぶのではなく、緩やかに、地域における多様な繋がりを通して運営していくことで、公民館や散髪屋さん、銭湯のように、まち・ひと・アートが適度な距離感で関係していると思いました。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

直接講座に関することではないのですが、松戸への視察前にスタジオメイトの方と美術館に行きました。野田さんやネットTAMの皆さんが仰る、「横のつながり」を実感しました。

ゆかり
学習院大学/文学部/哲学科/美学美術史系
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ゆかり
学習院大学/文学部/哲学科/美学美術史系
Q.トークセッションでの気づき

林さんが関わってこられたプロジェクトのお話の中で、アーティストが学校にいることで、子どもが"誰か一人でも"発見・変化できるようにする、というPinS Projectが特に印象に残りました。一方的に教えるのではないという子どもとのかかわり方に加えて、教育委員会や学校の先生とのかかわり方も勉強になりました。また、林さんが移住し活動されている福島に対して、震災前後で変わった/変わらないなど色々なイメージを持っているスタジオメイトがいましたが、私はまだ福島に訪れたことがないので、自分の目で見たいと思いました。

PARADISE AIRでは、アーティストインレジデンスの滞在の種類や運営の仕組みについて知ることができたとともに、実際に松戸を歩いて、アーティストが制作したグラフィティや壁画が地域に溶け込んでいる様子を見ることができました。アーティストの制作時のエピソードなど松戸という地域の特徴や地元の方たちとのかかわり方がとてもおもしろいと思いました。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

最近どんな人でも美術・アートを楽しめるようにするには?ということを考えていたのですが、子どもも楽しめる美術館でバイトをしているスタジオメイトや、同じ疑問・もやもやを持っているスタジオメイトと話すことができ、刺激をもらうことができました。

あすか
横浜国立大学/都市科学部/都市社会共生学科
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あすか
横浜国立大学/都市科学部/都市社会共生学科
Q.トークセッションでの気づき

私は文化行政に興味を持っているのですが、行政とアートについて二項対立の構図しか考えられていなかったことに気づきました。 行政がアートを通して実現したいこととアートそのものを大事にすることは完全に両立することはない、そんな中で妥協し合ってつくったものが互いに納得できるクオリティになることはない、という前提を無意識のうちに持っていました。 しかし林さんのお話を聞き、行政とアートが協力するからこそできることがあるということを実際の例とともに具体的に知ることができました。

また、以前本で読んだ林さんの対談で印象的だった、教育などの「私たちの未来をつくる」ための税金を投資と位置づける考え方についてご本人からお話をうかがうことができ、大変光栄でした。

Q.印象に残ったスタジオメイトの言葉

アートを地域活性化の手段にすることについて意見交換をしたことが印象に残っています。

私は自分がアートを支援する側に行くことばかり想定していたので、進路をアートの方向に決めている方の意見を聞くことができ、非常に勉強になりました。かかわってきた地域による違いが見られたことも、私にとっては大きな発見でした。

2024年度 目次

TAMスタジオ2024 連続ゼミナール
ここからはじめるアートマネジメント
TAMスタジオ2024
連続ゼミナール
「ここからはじめるアートマネジメント」
ファシリテーター
野田智子さんからのメッセージ
トークセッション
第1回トークセッションレポート
「復興するまちで人びとの暮らしをつなぐ」
ゲスト: 林 曉甫さん[NPO法人インビジブル 理事長/マネージング・ディレクター] ファシリテーター:野田智子さん[アートマネージャー/Twelve Inc. 取締役]
アートの現場視察
第1回 アートの現場視察レポート
PARADISE AIR(千葉県松戸市)
ゲスト: 森純平さん[建築家/PARADISE AIR 共同ディレクター]
うらあやかさん[アーティスト/PARADISE AIR コーディネーター]
ファシリテーター:野田智子さん[アートマネージャー/Twelve Inc. 取締役]
トークセッション
参加メンバーの声
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