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「アートマネジメント」の技術を国内外の高等教育機関カリキュラム比較から考える。

第2回

共執筆:
高橋 諒(AKANESASU 代表)
阿部 利尋(昭和音楽大学大学院アートマネジメント修士課程)


4. 国内:高等教育機関の事例紹介

日本国内のアートマネジメント教育設立の経緯は1991年にさかのぼり、国内最初にアートマネジメント講座を開いたのは慶應義塾大学文学部である。現在は文学研究科において美学美術史専攻アート・マネジメント分野を2005年に開設し、大学卒業後3年以上を経過し実務経験を有する社会人を対象に門戸を開いている。
https://www.gsl.keio.ac.jp/academics/arts-management/index.html

その後、芸術大学としてアートマネジメントに関する学科を最初に設けたのは昭和音楽大学である。1994年に音楽学部内に音楽芸術運営学科が新設された。前述のとおり2000年に日本で初めてアメリカに本部を置くAAAEの認定を受けており、2014年には大学院修士プログラム(アートマネジメント)も認定を受けている。
http://artsmanagement.tosei-showa-music.ac.jp/

日本の芸術大学で最高峰の東京藝術大学においては、2016年に新設された国際創造研究科アートプロデュース専攻の中にアートマネジメントの研究分野がある。学部を持たないこの研究科は藝大の新しい試みとして、自身の持つ豊富なリソースと国際的な視点やネットワーク形成を強みにして存在感を強めている。
http://ga.geidai.ac.jp/

本章では国内を代表する上記3校を調査対象校として、公表されているシラバスについて調査するとともに、そのカリキュラムを比較考量することで、アートマネジメント人材育成が国内教育機関でどのように行われているかを分析していきたい。

慶應義塾大学

慶應義塾大学(以下、慶應)のシラバスについて調査したところ、アートマネジメントを中心に学ぶことのできるのは以下14講座が存在することがわかった。慶應では文学研究科においてアートマネジメント分野が修士課程に独立して開設されており、社会人学生のために平日夜間と土曜に講義が行われている。なお授業計画については、内部生に限定して公開されているため調査が限られた。

学部実施

講義名 アート・マネジメントⅠ(ビジュアル・アーツ・マネジメント)
担当教員 中尾 知彦
https://k-ris.keio.ac.jp/html/100000123_ja.html
石田 和晴,土屋 隆英
対象学年 2, 3, 4
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 博物館、美術館、ギャラリー、オルタナティブ・スペース等の展示系のアートを軸にしたアーツ・マネジメント(ビジュアル・アーツ・マネジメント)の概説。授業は主として以下の4つの視点からの話題で構成される。
a) アーツ・マネジメントの理論
b) アーツ・マネジメントの様々な主体と場(事例)
c) 文化政策と制度
d) 美術展等の企画・開催
主としてa)とb)は春学期に、c)とd)は秋学期に行うが、ゲスト・スピーカーの都合、学生の理解度・集中力・負担等を考慮して決定する。
講義名 アート・マネジメントⅡ(ビジュアル・アーツ・マネジメント)
担当教員 中尾 知彦
https://k-ris.keio.ac.jp/html/100000123_ja.html
秋野 有紀, 大高 幸, 土屋 隆英
対象学年 2, 3, 4
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 博物館、美術館、ギャラリー、オルタナティブ・スペース等の展示系のアートを軸にしたアーツ・マネジメント(ビジュアル・アーツ・マネジメント)の概説。授業は主として以下の4つの視点からの話題で構成される。
a) アーツ・マネジメントの理論
b) アーツ・マネジメントの様々な主体と場(事例)
c) 文化政策と制度
d) 美術展等の企画・開催
主としてa)とb)は春学期に、c)とd)は秋学期に行うが、ゲスト・スピーカーの都合、学生の理解度・集中力・負担等を考慮して決定する。

修士課程実施

講義名 アート・マネジメント特殊講義Ⅰ(アーツ・マネジメント概論)
担当教員 中尾 知彦
https://k-ris.keio.ac.jp/html/100000123_ja.html
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 この授業は経営学としてのアーツ・マネジメントの概論科目である。アーツ・マネジメントの国際組織であるAAAE (Association of Arts Administration Educators)ではアーツ・マネジメント教育において学ぶことが推奨される科目や内容のスタンダードを示しているが、この授業では国際的にも通用し且つ国内の問題にも対処できるよう各分野を網羅して学習することを目的とする。入学後の早い時期に履修することを推奨する。
講義名 アート・マネジメント特殊講義Ⅱ(1) 文化政策、(2) 組織理論・組織行動論
担当教員 中尾 知彦
https://k-ris.keio.ac.jp/html/100000123_ja.html
片山 泰輔
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 この科目では、芸術支援に焦点をあてた文化政策(片山泰輔担当分)と組織理論・組織行動論(中尾担当分)を扱う。アーツ・マネジメントをとりまく重要な外部環境である芸術支援政策についての理解を深めるため、日本における歴史的展開や理論的根拠、日米を中心とした国際比較等について講義し、受講生の関心とあわせてディスカッションを行なう。
アーツ・マネジメント教育において一角を占める分野である「組織」の問題についてマクロ・ミクロ双方の視点から考察する。テキストの輪読をし基礎知識を学習した上で、ハーバード・ビジネス・レビュー等を用いてケース・ディスカッションを行うとともに芸術組織への応用について考える。
講義名 アート・マネジメント特殊講義Ⅳ(定量分析)
担当教員 剣持 真
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 この科目はアーツ・マネジメントの研究や実践において活用する定量分析を、実際にデータを分析することで習得する実習形式のプログラムである。
Excel、SPSS、R、Amosを使ってデータを分析し、分析結果を解釈する一連のプロセスの習得を目的とする。
講義名 アート・マネジメント特殊講義Ⅴ(非営利セクターとファンドレイジング)
担当教員 石田 和晴
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 美術館や劇場といった芸術文化活動に関わる非営利組織にとって活動資金を調達することは重要な課題の一つとなっています。政府、企業、財団、個人などから活動資金を集める行為を総称してファンドレイジングと言いますが、本講義ではまず非営利セクターの概要およびマネジメント上の課題について論じ、ファンドレイジングの際に役立つ実践的手法・コンセプト・理論について論じます。
講義名 アート・プロジェクト総合演習Ⅰ(ケース・スタディ)
担当教員 中尾 知彦
https://k-ris.keio.ac.jp/html/100000123_ja.html
前田 正彦
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 この科目は応用・発展科目であり、アーツ・マネジメント(非営利を中心とする芸術組織の経営)や文化政策の基礎知識・理論を一定以上習得した学生をターゲットとしている。慶應大大学院アート・マネジメント分野の開始当時から採用されている「ケース・メソッド」による経営分析の練習とディスカッションを行い、日本やその他のアーツ・マネジメントの現状についての理解を深めると同時に分析能力を向上させる。
講義名 アート・プロジェクト総合演習Ⅱ(ケース・スタディ)
担当教員 中尾 知彦
https://k-ris.keio.ac.jp/html/100000123_ja.html
前田 正彦
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 この科目は応用・発展科目であり、アーツ・マネジメント(非営利を中心とする芸術組織の経営)や文化政策の基礎知識・理論を一定以上習得した学生をターゲットとしている。慶應大大学院アート・マネジメント分野の開始当時から採用されている「ケース・メソッド」による経営分析の練習とディスカッションを行い、日本やその他のアーツ・マネジメントの現状についての理解を深めると同時に分析能力を向上させる。
講義名 アート・マネジメント特殊講義演習Ⅰ(リサーチ・メソードロジー&美術館教育の基礎(理論・事例・研究法))
担当教員 中尾 知彦
https://k-ris.keio.ac.jp/html/100000123_ja.html
大高 幸
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 前半はアーツ・マネジメントにおける研究の方法について考察・議論をする。
後半は美術館における教育の意義、理論、事例、研究法について概観し、美術館教育の特質と今日的課題を考察する。
講義名 アート・マネジメント特殊講義演習Ⅱ(1) 文化政策、(2) 組織理論・組織行動論
担当教員 中尾 知彦
https://k-ris.keio.ac.jp/html/100000123_ja.html
片山 泰輔
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 この科目では、芸術支援に焦点をあてた文化政策(片山泰輔担当分)と組織理論・組織行動論(中尾担当分)を扱う。
アーツ・マネジメントをとりまく重要な外部環境である芸術支援政策についての理解を深めるため、日本における歴史的展開や理論的根拠、日米を中心とした国際比較等について講義し、受講生の関心とあわせてディスカッションを行なう。
アーツ・マネジメント教育において一角を占める分野である「組織」の問題についてマクロ・ミクロ双方の視点から考察する。テキストの輪読をし基礎知識を学習した上で、ハーバード・ビジネス・レビュー等を用いてケース・ディスカッションを行うとともに芸術組織への応用について考える。
講義名 アート・マネジメント特殊講義演習Ⅴ(著作権・契約・表現の自由等に関する発展的検討)
担当教員 采木 俊憲
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 アートとそのマネジメントの権利関係(著作権・肖像権等、契約による対応、憲法上の表現の自由等)について、法的問題点の発見、検討とその解決の考え方を学ぶ授業にしたい。法的問題を検討する素材は美術(特に現代アート、バンクシーやジェフ・クーンズなど)を中心にするが、サンプリング、グラフィティ、アーティストの不祥事、政治性ある展示(表現の不自由展など)、展示・保存・デジタルでの二次利用等、現代的な課題も取り上げたい。
授業は具体的設問の討議・検討と通常の講義を組み合わせて行う。授業の進行度や受講生の関心に合わせて予定している授業計画を変更する可能性もある。
講義名 文化資源研究演習Ⅰ(Artistic Administration、会計学、外部環境、芸術関連科目)
担当教員 中尾 知彦
https://k-ris.keio.ac.jp/html/100000123_ja.html
安藤 美奈, 伊志嶺 絵里子, 徳永 高志, 藤井 博義
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 この授業では文化資源をキーワードとして、アーツ・マネジメント関連科目とArts Discipline等を様々な角度から学ぶ。
美学美術史学専攻アート・マネジメント分野の他の講義でアーツ・マネジメント教育の標準的カリキュラムは実施しているが、この授業ではそれらに含まれない領域を網羅する。
講義名 文化資源研究演習Ⅱ(Artistic Administration、会計学、外部環境、芸術関連科目)
担当教員 中尾 知彦
https://k-ris.keio.ac.jp/html/100000123_ja.html
安藤 美奈, 伊志嶺 絵里子, 徳永 高志, 藤井 博義
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 この授業では文化資源をキーワードとして、アーツ・マネジメント関連科目とArts Discipline等を様々な角度から学ぶ。
美学美術史学専攻アート・マネジメント分野の他の講義でアーツ・マネジメント教育の標準的カリキュラムは実施しているが、この授業ではそれらに含まれない領域を網羅する。
講義名 芸術関係法規演習Ⅱ(アートマネジメントに必要な契約及び法知識)
担当教員 大井 法子, 雪丸 真吾
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 アートマネジメントを行う場合には、著作権法に限らず様々な法的な知識が要求される。必要と思われる法的な知識を実際の運営を想定しながら学ぶ。実際の社会の仕組みの中では、契約や法律は特別なものではなく、常識的な枠組みを作る合理的ルールであることを理解してもらうことを目的とし、知識を身に着けるのではなく、法的に考えるというのはどういうことか、という結論に至る理由を重視する。
講義名 芸術関係法規演習Ⅰ(著作権に関する基礎)
担当教員 雪丸 真吾, 大井 法子
対象学年 1,2
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 著作権及び著作隣接権について基本的な理解を身につけることを本講義の目標とします。

昭和音楽大学

昭和音楽大学(以下、昭和音大)のシラバスから「マネジメント」等をキーワードとして検索したところ、確認できた講義は以下22講座であった。

授業計画についてはオンライン上のシラバスにほぼすべて明記されており、具体的な内容が詳細に公開されていた。対象学年に関して、昭和音大は学部に音楽芸術運営学科アートマネジメントコースが、修士課程博士課程には音楽運営専攻がそれぞれ講義を実施している。

学部実施

講義名 アートマネジメント概論Ⅰ
担当教員 赤木 舞
古橋 祐
対象学年 1年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
この授業は、アートマネジメント、舞台芸術運営にたずさわる人間として必要な基礎的なアートマネジメントに関する知識、技能を修得することを目標とする。
授業は、適宜、内容に即した本学教員を招いてお話いただくことがある。
この授業で修得した知識と技能は、後期「アートマネジメント概論Ⅱ」を受講するための基礎となる。
学修成果
音楽を中心とした舞台芸術とその置かれている状況についての知識を身に着けることができる。また、舞台芸術公演の現場におけるフロントスタッフとしての基礎技能を身に着けることができる。
講義名 アートマネジメント概論Ⅱ
担当教員 赤木 舞
高橋 陽子
古橋 祐
対象学年 1年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
アートマネジメントは、1990年代に日本に導入された比較的新しい分野の学問である。この授業ではアートマネジメントの歴史と現状について概観し、基礎的な知識を修得する。音楽を中心とする舞台芸術のマネジメントに焦点をあてながら、芸術と社会との関係性や、芸術文化への支援等について理解を深める。授業内ディスカッションやグループワークを通じて芸術文化に関わる問題意識をもつとともに、現代社会におけるアートマネジメントの役割について考察する。
学修成果
アートマネジメント概論①で学んだことをもとに、アートマネジメントの意義と実社会とのかかわりについて理解を深め、基礎的な知識を学ぶことができる。わが国における芸術文化をとりまく現状ならびに実演芸術団体や劇場・音楽堂の運営について理解し、把握することができ、今後の専門分野の学修における基礎となる。また、公演のフロント業務および企画書の作成の基礎的なスキルを身につけることができる。
講義名 アートマネジメント概論①
担当教員 赤木 舞
古橋 祐
対象学年 1年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
この授業は、アートマネジメント、舞台芸術運営にたずさわる人間として必要な基礎的なアートマネジメントに関する知識、技能を修得することを目標とする。
授業は、適宜、内容に即した本学教員を招いてお話いただくことがある。
この授業で修得した知識と技能は、後期「アートマネジメント概論Ⅱ」を受講するための基礎となる。
学修成果
音楽を中心とした舞台芸術とその置かれている状況についての知識を身に着けることができる。また、舞台芸術公演の現場におけるフロントスタッフとしての基礎技能を身に着けることができる。
講義名 アートマネジメント概論②
担当教員 赤木 舞
高橋 陽子
古橋 祐
対象学年 1年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
アートマネジメントは、1990年代に日本に導入された比較的新しい分野の学問である。この授業ではアートマネジメントの歴史と現状について概観し、基礎的な知識を修得する。音楽を中心とする舞台芸術のマネジメントに焦点をあてながら、芸術と社会との関係性や、芸術文化への支援等について理解を深める。授業内ディスカッションやグループワークを通じて芸術文化に関わる問題意識をもつとともに、現代社会におけるアートマネジメントの役割について考察する。
学修成果
アートマネジメント概論①で学んだことをもとに、アートマネジメントの意義と実社会とのかかわりについて理解を深め、基礎的な知識を学ぶことができる。わが国における芸術文化をとりまく現状ならびに実演芸術団体や劇場・音楽堂の運営について理解し、把握することができ、今後の専門分野の学修における基礎となる。また、公演のフロント業務および企画書の作成の基礎的なスキルを身につけることができる。
講義名 インターンシップ①-アートマネジメント
担当教員 武濤 京子
仁科 岡彦
星野 友子
山本 幸治
吉原 潤
対象学年 3年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
音楽系企業や芸術文化組織等のフィールドにおいてプロフェッショナルな業務に携わる実務家の指導のもとで就業体験を行い、コンサートや公演、フェスティバル等の企画制作や芸術文化組織の運営等に関わる実務を学ぶ。
事前準備や終了後の授業内での発表、報告レポート作成等を通じて、文章力やプレゼンテーション能力を養い、より実践的な力をつけることを目指す。 年度のまとめとして報告書を作成し、受け入れ先関係者等を招いて(またはリモートで)報告会を実施する。
学修成果
・受け入れ先や実際の仕事内容についての専門知識を深め、実践的活動能力を身に着けると同時に、プロフェッショナルな現場の実際について理解することができる。・社会性やマナー、自己管理能力、チームワークやコミュニケーション能力など、社会人としての基礎的な力を身につけることができる。報告会や報告書作成を通じてプレンテーション能力や文章表現力を身に付けることができる。
講義名 インターンシップ②-アートマネジメント
担当教員 武濤 京子
仁科 岡彦
星野 友子
山本 幸治
吉原 潤
対象学年 4年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
この授業は「インターンシップ①」を履修済みの学生を対象としている。これまで学んだことをもとに、学外の実演団体、文化施設、芸術文化支援団体、芸術文化関連催事などの制作・運営に参加し、より深い芸術運営のかかわりを体験し、将来のキャリアに活かすことを目的とする。(アートマネジメントコース4年次選択)年度のまとめとして報告書を作成し、受け入れ先関係者等を招いて(またはリモートで)報告会を実施する。
学修成果
・受け入れ先や実際の仕事内容についての専門知識を深め、実践的活動能力を身に着けると同時に、プロフェッショナルな現場の実際について理解することができる。・社会性やマナー、自己管理能力、チームワークやコミュニケーション能力など、社会人としての基礎的な力を身につけることができる。報告会や報告書作成を通じてプレンテーション能力や文章表現力を身に付けることができる。
講義名 アートマネジメント英語①
担当教員 ティモシー マーチャンド
対象学年 2年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
Speaking in English, vocabulary, business ettiquette and business interaction. We will focus on speaking, listening, and students practicing using business English.
This course will be taught entirely in English and students are encouraged to use as little Japanese in the classroom as possible.
ディスカッション、プレゼンテーション、ロールプレイなどを通して、ビジネス用語、ビジネスシーンでの礼儀作法ややりとりを学びます。 ビジネス英語を使ってスピーキング、リスニングに重点を置いた授業を行います。
学修成果
This course teaches students to communicate using International English in a range of business situations.
幅広いビジネスシーンで国際英語を使ってコミュニケーションをすることができるようになります。
講義名 アートマネジメント英語②
担当教員 ティモシー マーチャンド
対象学年 3年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
Speaking in English, vocabulary, business etiquette and business interaction. We will focus on speaking, listening, and students practicing using business English.
This course will be taught entirely in English and students are encouraged to use as little Japanese in the classroom as possible.
ディスカッション、プレゼンテーション、ロールプレイなどを通して、ビジネス用語、ビジネスシーンでの礼儀作法ややりとりを学びます。 ビジネス英語を使ってスピーキング、リスニングに重点を置いた授業を行います。
学修成果
This course teaches students to communicate using International English for a range of business situations.
幅広いビジネスシーンで国際英語を使ってコミュニケーションをすることができるようになります。
講義名 卒業論文-アートマネジメント
担当教員 石田 麻子
岡村 詩野
香西 史子
酒井 健太郎
柴矢 敏彦
仁科 岡彦
古橋 祐
吉原 潤
対象学年 4年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
本科目ではこれまでの学修で身に着けた知識・理解や技能をもとに総合的な学修をおこない、問題発見・解決に必要な論理的・創造的思考力とプレゼンテーション能力を養うことを目標とする。
履修者は担当教員とのディスカッションにより研究のテーマ・手法・計画を決め、それに沿って研究を進める。
4年間の学修の総仕上げとして、卒業論文を執筆・提出する(12月)ほか、7月末頃に中間報告、1月末頃に最終報告をおこなう(詳細は別途指示する)。これらにより成績評価をおこなう。
学修成果
・研究のテーマ・手法についての知識・理解を深め、論理的思考ができるようになる。
・効果的なプレゼンテーションと的確な文章表現ができるようになる。
・問題発見・解決に必要な創造的思考力ができるようになる。

修士課程実施

講義名 音楽マネジメント特殊講義Ⅴ
担当教員 石田 麻子
仁科 岡彦
対象学年 1年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
我が国を代表するオペラ劇場である新国立劇場のマネジメントをテーマとして、オペラ制作、舞踊制作、演劇制作等およびそれに関連する実務に関する知識を得る。舞台技術等の見学研修を通じ、現在の舞台芸術創造の最前線の状況を総合的に修得することを目標とする。新国立劇場で実際制作実務に携わっていらっしゃる担当者の方々を外部講師としてお招きする。
学修成果
総合舞台芸術であるオペラをはじめ、舞踊、演劇創造の実際について、最新の知識を得られる。実際に携わられているご担当者の方々による講義の機会は、最高の学びの場の提供となる。この授業により、国の文化政策、国立の現代舞台芸術創造の有り方、施設運営等を含めた総合的な舞台芸術制作のあり方を修得できる。
講義名 音楽マネジメント特殊講義Ⅵ
担当教員 石田 麻子
仁科 岡彦
対象学年 1年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
神奈川県が設置する神奈川県民ホール、神奈川芸術劇場、神奈川県立音楽堂は、我が国の舞台芸術上演会場として、重要な役割を担っている。これらを管理運営する(公財)神奈川芸術文化財団との協力により、その現状について詳細に把握することを目標とする。授業は、神奈川県民ホール、神奈川芸術劇場等に履修者が出向き、実際に業務に携わる方々による集中講義を受講するものとする。一部、本学内教室での講義も実施する。
学修成果
神奈川県の文化政策における劇場、音楽堂等の位置づけ、各館の運営・制作・技術運営等の様々な業務の実際を知り、専門知識を獲得することで、自身の研究に役立てることができる。各業務に携わる方々から受ける直接の講義、さらに見学研修は実態に基づいた活きた学修とすることができる。
講義名 博士特別運営研究②-舞台芸術マネジメント
担当教員 石田 麻子
対象学年 2年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
学生は各自の研究主題に関連する研究を進める。先行研究等の中で革新的で新規性をもった研究内容の獲得を目標とする。ゼミナール形式での授業形態をとる。
学修成果
正確なデータの収集と分析、多様な資料の読み解きを通じて、専門分野に関する幅広い知識と独自性を伴った視点を養い、それを言語化できるようになる。そのために必要となる多角的な視点を獲得したうえで、十分なディスカッションを行えるようになる。一定のテーマに関する思考力を涵養し、プレゼンテーション能力を身につけられる。
講義名 企画制作演習Ⅰ
担当教員 柴矢 敏彦
仁科 岡彦
布目 藍人
古橋 祐
吉原 潤
対象学年 2年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
通年を通して、さまざまなコンサートの企画課題を通して、舞台芸術公演の企画・制作・運営・実施等の手法を学ぶ。自ら実際に企画書作成およびプレゼンテーションを行うことにより、企画力、プログラム構成力等を身につけていく。さらに、互いの企画案についてディスカッションを重ね、プロフェッショナルな企画とは何かを考える。最終的に次年度の「企画制作演習Ⅱ」における企画実施に向けた企画立案を行う。
この演習と通して、専門的な知識と表現力、また企画の推敲によって多文化・異文化に関する知識と理解、文化・社会と自然に関する知識と理解を身に着けることができる。
学修成果
コンサートを中心とした企画制作に関する知識を知り、良い企画立案のための思考方法について理解することができる。
講義名 企画制作演習Ⅱ
担当教員 岸田 生郎
柴矢 敏彦
仁科 岡彦
古橋 祐
対象学年 3年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
「企画制作演習Ⅰ」での学びをふまえて、学生自身によるコンサート・公演の企画制作を行う。芸術運営を実践として体験することにより、アートマネジメントの実態について学び、理解することを目的とする。これまでの学習や実習経験を土台として、「チーム・組織」としての行動、芸術運営へのかかわりが求められる。
学修成果
グループ・チームによるディスカッションを通じたアクティブラーニングの取り組みのもと、企画力やプログラム構成力、コミュニケーション能力を身につけ、概論や机上だけではない実践的活動能力を養うことができる。また同時に、自己管理力、チームワーク、リーダーシップや課題解決能力なども身につけることができる。
講義名 企画制作演習Ⅲ
担当教員 岸田 生郎
柴矢 敏彦
仁科 岡彦
古橋 祐
対象学年 4年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
「企画制作演習Ⅱ」の経験をふまえて、学生自身によるコンサート・公演の企画制作に主体的にかかわる。これまでの学修や実習・インターンシップ等の経験を土台として、チームに貢献するとともに、アートマネジメントの実態についてより深く学び、理解し、実践的活動能力を養うことを目的とする。より深い芸術運営へのかかわりが求められる。
学修成果
グループ・チームによるディスカッションを通じたアクティブラーニングの取り組みのもと、プロジェクトや組織の全体を見通し、公演制作に主体的にかかわることで、目的達成のためのマネジメント能力を身につけ、さらに一歩進んだ企画力、リーダーシップ、自己管理力、チームワーク、コミュニケーション能力、すぐれた課題解決能力を養うことが出来る。
講義名 メディア運営論Ⅰ
担当教員 笹井 裕子
椎葉 克宏
対象学年 2年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
「メディアとは何か」について、これまで新聞・雑誌の印刷メディア、テレビ・ラジオの電波メディアという、いわゆる「四大メディア」を中心に語られてきました。そこに最近は、"第五のメディア"としてデジタルメディアが加わってきましたが、実は音楽業界とは関連が深いライブエンタテインメントや、テーマパーク、さらには自分自身もそのカテゴリに入るといった広義に捉えることが肝要であり、そうした考え方を学ぶ講義となります。15回を通して、メディアに関する基本的知識を習得するとともに、メディア運営にあたって必須な姿勢や考え方を身につけることをめざします。授業の方式は講義を中心としながら、一部演習的な手法や議論も用いながら立体的に行っていきます。
学修成果
これから求められるメディアを考えることは、人々がそれぞれの生活をどのように彩りたいと思っているのかを問い、想像し、その実現に向けて自らがどのような役割を果たせるのかという具体的な方法を生み出すことです。この授業ではこれまでのメディアに対する知識を身につけ、人々が思い描く生活がどのようなものなのかを「聞く」ための手法を身につけることをめざします。
講義名 メディア運営論Ⅱ
担当教員 椎葉 克宏
対象学年 3年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
メディアと言えば誰もが思い浮かべるのが、新聞・テレビ・ラジオ・雑誌の「四大メディア」ですが、メディアを意味する「媒(体)」には「なかだち」という意味であり、メディアとは「人と人をつなぐもの」と言えます。スマートフォンの登場によって、情報量は今や人が処理できるキャパシティを大きく超えるものになっていますが、人によって必要なものやその伝わり方は変わります。つまりメディア研究は「人について考える」ことに他なりません。そのような考えのもと、この授業では「人間」を通してメディアにアプローチします。なお授業の後半、演習的にそれまで学んだ知識を元にしたメディア企画の作成を実施し、最終レポートとともに評価の対象とします。
学修成果
これから求められるメディアを考えることは、人がそれぞれの生活をどのように彩りたいと思っているのかを考えることに他なりません。そこに思い至ることができる人間が、これからの社会に必要とされる人材になるだろうと思います。そのような能力を養うためにも、知識という裏づけをもとにした企画を1本まとめてみてください。一度チャレンジしてみれば、コミュニケーションにとって何が大切なことなのかに気づけるはずです。
講義名 芸術運営演習-A~G
担当教員 仁科 岡彦
柴矢 敏彦
古橋 祐
酒井 健太郎
石田 麻子
岡村 詩野
吉原 潤
対象学年 3年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
翌年度の卒業研究・論文執筆に向けて、研究のテーマ・手法について知識と理解を深めることを目標とする。
ディスカッション等により論理的思考とプレゼンテーションの能力を養い、他の履修者と研究上の関心を共有する。
クラス毎に履修者の報告をもとにディスカッションをおこなうほか、他の履修者や上級生とグループ研究やフィールドワークなどをおこなうことがある。
履修者は年度末にまとめレポート(4,000字程度)を作成し提出するほか、報告会で各クラスの活動の概要と成果を報告する。これらにより成績評価をおこなう。
学修成果
・研究のテーマ・手法についての知識・理解を深め、論理的思考ができるようになる。
・効果的なプレゼンテーションと的確な文章表現ができるようになる。
・他者と協働し、スムーズなコミュニケーションができるようになる。
講義名 芸術運営実習
担当教員 岸田 生郎
酒井 健太郎
高橋 陽子
古橋 祐
星野 友子
吉原 潤
対象学年 2年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
「アートマネジメント概論」で学習したことを基に、学内の施設と公演を活用し、3年次以降につながるを実習を行う。
本学が企画・主催する公演の準備、制作、運営の現場を体験的に学ぶとともに、社会で通用するマナーや対応、技術を身につける。
場合によっては、本学が企画制作協力をする公演事業にかかわる場合もある。
また、実習に必要な知識を身につけるための講義も並行して行う。
学修成果
舞台芸術制作、及び公演運営の現場を体験的に学ぶことにより、舞台芸術公演制作の流れを理解し、公演スタッフとしてのスキルを身に着けることができる。
講義名 芸術運営基礎演習
担当教員 吉原 潤
対象学年 2年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
本科目は、音楽芸術運営学科アートマネジメントコースの2年次学生を主たる対象とし、西洋音楽史に沿ったトピックを中心に、音楽あるいはこれを取り巻く社会に関する事柄について興味・関心を深め、これらについて主体的に研究する姿勢を身に付けることを目標とする。授業は、指導教員のもと各自研究テーマを設定し、ゼミ(演習)形式により行う。
学修成果
⻄洋⾳楽史を中⼼に、⾳楽あるいはこれを取り巻く文化・社会に関する事柄について、自ら⽂献を読み、資料を収集し、これらを取りまとめることにより、専⾨知識、情報活用能力および実践的活動能力を得ることができる。加えて、研究発表とレポートの作成を通じて、論理的思考力、課題解決力を⾝に付けることができる。
講義名 芸術運営論Ⅰ
担当教員 仁科 岡彦
福井 千鶴
対象学年 3年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
音楽芸術活動や音楽ビジネスをとりまく環境を学ぶとともに、コンサート制作の手法・組織運営・経営手法について学修する。また、芸術文化関連組織の現状認識、課題や解決策についてグループおよび個人の視点から考察し、デスカッションしながらアクティブラーニングにより知識を深める。
学修成果
これまで学んだ理論や、学内実習・インターンシップなどの体験を踏まえ、芸術文化組織や芸術事業の実践的なマネジメントを通じて、分析力を養い専門知識を深めることができる。
講義名 芸術運営論Ⅱ
担当教員 石田 麻子
仁科 岡彦
対象学年 3年~
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 教育到達目標と概要
現在の国内外における芸術文化のマネジメントや関連した分野の幅広い専門知識を獲得することを目標とし、大学での学修が将来の自らの実践にどのように活かせるのかを具体的に考えられるようになることが教育到達目標である。多様な分野から芸術文化環境にかかる最新のトピックなどをお話いただくために、音楽をはじめとする芸術文化の各分野の第一線で活躍中の方々を中心に外部講師としてお招きし、特別講座を実施する。専門知識、多文化・異文化に関する知識と理解、文化・社会と自然に関する知識と理解、情報活用能力などが獲得できる。講座では、講師への積極的な質問や意見の提示による討議参加が望ましい。毎回、授業内容に関る課題認識と理解とを目的としたフィードバック・レポートの作成を義務づける。また、講義の性質上、講座への参加状況も重視する。遠隔地に居住するなど講師の状況によってはオンラインを活用した講義とする場合もあるが学生は教室で受講する。(2021年度の外部講師と講義例[一部]安達真理先生「現役フリーランスアーティストに学ぶセルフマネージメント術」鬼久保美帆先生「題名のない音楽会の作り方」植村啓一先生「広告・宣伝のディレクション」小川光生先生「インタビューをしよう。~質問の技術を知り、取材のおもしろさを知る~」など)
学修成果
芸術文化に関わる仕事を中心に、社会において一線で活躍されている講師の方々による本講座を受講することによって、履修者は、自身の卒業後の進路を具体的に考えられるようになる。さらにそのために必要な今後の学修計画がたてられるようになる。

東京藝術大学

東京藝術大学(以下、藝大)のシラバスについて調査したところ、アートマネジメントを中心に学ぶことのできる講義は以下14講座が存在することがわかった。国際芸術創造研究は研究分野にアートマネジメントが明記されており、当該研究分野は熊倉純子教授(研究科長)と箕口一美准教授のお二人による指導体制となっている。
授業計画についてはオンライン上のシラバスには一部明記されていないものがあり、また対象学年についても修士課程・博士課程の別について一部記載のないものがあった。

修士課程・博士課程実施

講義名 アートプロデュース演習(前期)(アートマネジメントⅠ)
担当教員 箕口 一美
https://researchmap.jp/minoguchi.kazumi
対象学年 修士・博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 アーツマネジメントの実践現場で、芸術文化プロジェクトの企画運営を経験する。現場の選定は、教員の直接の指導のもとに企画運営に携わるアートプロジェクトを中心に、学生個々の研究テーマによって選定し、担当業務や期間、目的を設定する。また随時ゼミを開催し、各人の担当業務を通じて課題発表を行い、アーツマネジメントの現場が抱える諸問題を議論する。
講義名 アートプロデュース演習(前期)(アートマネジメントⅡ)
担当教員 熊倉 純子
https://researchmap.jp/kumakura2020
対象学年 修士・博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 音楽事業を軸に、施設運営、事業企画制作、コミュニティ・エンゲージメント活動、国内・国際連携、広報戦略、地域活性化戦略等、公共、私立を問わず舞台芸術施設のマネジメントに関わる課題に多角的に取り組み、分析報告、施策提案を積極的に行っていく。
2022年度は、コミュニティ・エンゲージメント活動トレーニング・コース企画運営をモデルケースに、
1)演奏家ひとりひとりの資質や知識、芸術への取り組みを最大限に活かすコミュニティ・プログラムづくりの基礎とノウハウ、
2)コミュニティのウォンツとニーズを把握するための基礎的知識や過去の事例に基づく関係性構築のノウハウを検証する。
また、演奏家とコミュニティを結ぶ音楽コーディネーター、演奏家の芸術面での資質を活かすプログラムづくりをサポートするファシリテーター像を考察する。
講義名 アートプロデュース特別演習(前期)(アートマネジメントⅠ)
担当教員 熊倉 純子
https://researchmap.jp/kumakura2020
対象学年 修士・博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 実践からの課題抽出と分析を通じて、理論化に向けた考察力を高める。
アートプロデュース演習(アートマネジメントⅠ)を通じて浮かび上がった実践現場の課題の分析を行うゼミ授業。現場に共通する課題を、文化政策における位置づけやアーティスト・マネジメント、国際交流などの観点からより幅広い知見を得るべく、最新の理論的考察や、国際的な実践事例を取り上げ、学生同士が討議・発表を行う。随時、国内外の第一線で活躍するゲスト(アーティスト、プロデューサー、研究者等)を招いて、知見を広める。
講義名 アートプロデュース特別演習(前期)(アートマネジメントⅡ)
担当教員 箕口 一美
https://researchmap.jp/minoguchi.kazumi
対象学年 修士・博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 アートプロデュース演習の発展形として、音楽事業を軸に、施設運営、事業企画制作、コミュニティ・エンゲージメント活動、国内・国際連携、広報戦略、地域活性化戦略等、公共、私立を問わず舞台芸術施設のマネジメントに関わる課題に多角的に取り組み、分析報告、施策提案を積極的に行っていく。
前年度にアートプロデュース演習を履修した学生は、ひきつづき2年計画のプロジェクトに取り組むことができる。
履修する学生の関心と研究課題を勘案し、ひとつないしは複数のプロジェクトとして、企画立案、予算管理、広報宣伝から実践まで、学生主導で実施する。
講義名 アートプロデュース特別演習(後期)(アートマネジメントⅠ)
担当教員 熊倉 純子
https://researchmap.jp/kumakura2020
対象学年 修士・博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 実践からの課題抽出と分析を通じて、理論化に向けた考察力を高める。
アートプロデュース演習(アートマネジメントⅠ)を通じて浮かび上がった実践現場の課題の分析を行うゼミ授業。現場に共通する課題を、文化政策における位置づけやアーティスト・マネジメント、国際交流などの観点からより幅広い知見を得るべく、最新の理論的考察や、国際的な実践事例を取り上げ、学生同士が討議・発表を行う。随時、国内外の第一線で活躍するゲスト(アーティスト、プロデューサー、研究者等)を招いて、知見を広める。
講義名 アートプロデュース特別演習(後期)(アートマネジメントⅡ)
担当教員 箕口 一美
https://researchmap.jp/minoguchi.kazumi
対象学年 修士・博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 アートプロデュース演習の発展形として、音楽事業を軸に、施設運営、事業企画制作、コミュニティ・エンゲージメント活動、国内・国際連携、広報戦略、地域活性化戦略等、公共、私立を問わず舞台芸術施設のマネジメントに関わる課題に多角的に取り組み、分析報告、施策提案を積極的に行っていく。
前年度にアートプロデュース演習を履修した学生は、ひきつづき2年計画のプロジェクトに取り組むことができる。
履修する学生の関心と研究課題を勘案し、ひとつないしは複数のプロジェクトとして、企画立案、予算管理、広報宣伝から実践まで、学生主導で実施する。
講義名 アートプロデュース概論(アートマネジメントⅡ)
担当教員 箕口 一美
https://researchmap.jp/minoguchi.kazumi
対象学年 修士・博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 2022年度は、芸術文化機関や施設の組織図に顕れる機関・施設運営のポリシーと実務の実態を、複数の事例を元に読み解く。
芸術文化施設の経営・運営の基礎には、ヴィジョンとミッションの実現のために、専門人材の配置、担当部局の職掌範囲、部局間連携、部局のリーダーシップと組織全体のリーダーシップのバランス等が肝要であるという。では、現場ではそれがどのように実践されているのか、機能しているものなのかは、組織外からは伺い知れない場合が多い。アーツマネジメントとは何か、という問いへの答えの一端は、こうした現場の実例から帰納的に得られるものでもある。
今期の講義では、アメリカ合衆国で使用されているアーツマネジメント研究の教科書の一部やアジアの芸術文化機関・施設のアニュアル・レポートなどを用いながら、わたし自身が経験してきた3つのコンサートホールの現場で見た、コンサートホール経営の実態を学生とともに探索していく。
アーツマネジメントを大学院から学び始める学生のための概論と位置づける。ただし、大学院での学びは、教えてもらうのではなく、自ら掴んでたぐり寄せることであることを前提としたい。
講義名 アートプロデュース特論(アートマネジメントⅡ)
担当教員 箕口 一美
https://researchmap.jp/minoguchi.kazumi
対象学年 修士・博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 アートプロデュース概論における研究の発展形として、文化芸術施設拠点のコミュニティ・エンゲージメントプログラムの基礎論と実践のあり方を考察する。ただし、今年度は概論と併催とする。
本年度は、演奏科学部生、大学院生対象のコミュニティ・エンゲージメント活動トレーニング・コース企画運営をモデルケースに、
1)演奏家ひとりひとりの資質や知識、芸術への取り組みを最大限に活かすコミュニティ・プログラムづくりの基礎とノウハウ、
2)コミュニティのウォンツとニーズを把握するための基礎的知識や過去の事例に基づく関係性構築のノウハウを検証する。
また、演奏家とコミュニティを結ぶ音楽コーディネーター、演奏家の芸術面での資質を活かすプログラムづくりをサポートするファシリテーター像を考察する。
講義名 芸術経営論:芸術活動と会計
担当教員 依田 俊伸
https://researchmap.jp/unn57614
毛利 嘉孝
https://researchmap.jp/yoshitakamori
対象学年 修士・博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 学生が修得すべきアートマネジメント領域の知識・技術のうち、芸術文化施設や芸術団体の企画・運営を行うのに前提となる会計の基礎的な概念を修得する。
アートマネジメントに関する本格的な研究の準備として、当該領域の基礎的な考え方を修得する。
芸術活動は、あらゆる社会活動と同様に経済行動をともなうものであり、理念だけで実現することはできない。この講義では、会計学の基礎的な概念を理解してもらいながら、芸術活動に固有の問題も検討する。
授業計画 第1回 オリエンテーション、授業の進め方、学習の仕方
第2回 音楽文化芸術に関わる組織の種類と特徴
第3回 組織における会計の役割
第4回 営利組織(企業)の会計①
第5回 営利組織(企業)の会計②
第6回 営利組織(企業)の会計③
第7回 営利組織(企業)の会計④
第8回 非営利組織(民間組織)の会計①
第9回 非営利組織(民間組織)の会計②
第10回 非営利組織(民間組織)の会計③
第11回 非営利組織(国・地方公共団体)の会計①
第12回 非営利組織(国・地方公共団体)の会計②
第13回 非営利組織(国・地方公共団体)の会計③
第14回 芸術活動と会計
第15回 まとめ
講義名 グローバル時代の芸術文化概論
担当教員 熊倉 純子
https://researchmap.jp/kumakura2020
毛利 嘉孝
https://researchmap.jp/yoshitakamori
長谷川 裕子
https://researchmap.jp/hasegawa.yuko
対象学年 修士・博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 21世紀に入りグローバル化が急速に進みつつある。芸術文化も例外ではない。アーティストやキュレーター、批評家はもちろんそれを取り巻くさまざまな制度は、日常的に国境を越え、新しいアートや文化の形式を生み出すだけではなく、展覧会やコン サート、シンポジウムなどさまざまな新しい実践を生み出している。本授業は、こうした状況に対応をできる人材を育成するために、アートマネジメント、リサーチ、キュレーションの三つの領域において、芸術文化がどのようにグローバル化の中で変容しているのかを検討する。本授業は、専任教員ごとのオムニバス方式の講義とし、授業は英語で行う。また必要に応じて外部の専門家を交えて議論を行なう。
グローバル時代を迎えて、大きく変化しつつある芸術文化を、キュレーション、アートマネジメント、そして社会学や文化研究の観点から概観し、基礎的な知識と理論を身につける。さらにグローバル化に対応してコミュニケーション力 を修得すると同時に、時代の変化に対応できるような幅広い知識を身につける。
講義名 文献講読演習
担当教員 熊倉 純子
https://researchmap.jp/kumakura2020
対象学年 修士・博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 新たなアーティスト像を提示するアサダワタルと野村誠を題材にした2本の論文を取り上げ、毎回筆者を招いて論文の内容を詳細に追跡する。
前期はアサダワタルを取り上げ、バンド活動からアートマネジメント、アートプロジェクトへと活動の幅を広げてきた様子を確認する。後期は野村誠を取り上げ、参加型音楽の20世紀的な位置づけを確認するとともに、そのワークショップを中心とした手法を分析する。
(詳細はガイダンスに手発表)
講義名 博士専門科目Ⅰ(アートマネジメントⅠ)
担当教員 熊倉 純子
https://researchmap.jp/kumakura2020
対象学年 博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 アートマネジメント(芸術と社会の諸理論)
アートマネジメントの諸相を、理論を中心にゼミナール形式で掘り下げる。
専門科目Ⅱで扱う社会理論の前に、表現者と需要者の関係の変化を捉える。
1)芸術と社会との関係について、主に芸術の側から論じた文献講読や、具体的な文化事業の事例及びその資料などの分析を行う。
2)学生が学位論文や学会発表に向けた構想を発表し、ディスカッションを行う。
■芸術と市民社会
欧米におけるSocially Engaged Artをめぐる理論(Kester)や、アジアにおけるCommunity based Artの言説(Pillai)、日本におけるアートプロジェクトをめぐる諸理論を読み解きながら、市民社会と芸術表現の今日的な関係を論じる。「大地の芸術祭――越後妻有アートトリエンナーレ」など、日本の大型芸術祭の変遷を分析し、パブリックアートという概念が日本で独自の変容を遂げたことを考察しつつ、欧米で「関係性の美学」(Bourriaud)と呼ばれる諸作品との比較やアジアの事例との比較をおこなう。国内外のさまざまな表現活動の比較を通じて、関係性の表象化という美学的問題や、社会背景に起因するアートプロジェクトの政治性・社会性などを分析する。
■芸術支援
芸術家の表現活動とそれをささえる経済基盤の特殊な関係について、『金と芸術―なぜアーティストは貧乏なのか?』(Abbing)の理論や先行研究などを通じて考察を試みる。事例研究は、アーティスト・イン・レジデンスの第二次世界大戦後の歴史的役割と今日の多様なあり方、オルタナティブ・スペースという概念の欧米とアジア、日本の比較などを通じて、アーティストの移動と交流に関する分析をおこなう。
■グローバル化への対応
基本的に英・仏語の文献を原文で読み、ディスカッションは英語と日本語をベースに行われる。事例分析には海外からのゲスト講師を招き、英語で授業を行う。
授業計画 ① オリエンテーション ② 文献講読(Socially Engaged Art)③ 文献講読( 〃 )
④ 文献講読( 〃 )⑤ 事例分析(国内の大型芸術祭)⑥ 事例分析( 〃 )
⑦ 事例分析( 〃 )⑧ 論文構想プレゼンテーション⑨ 論文構想プレゼンテーション
⑩ 論文構想プレゼンテーション ⑪ 文献講読(日本型アートプロジェクト)⑫ 文献講読( 〃 )
⑬ 事例分析(Artist-in-Residensce)⑭ 事例分析( 〃 )⑮ 前期総括のテーマディスカッション
⑯ 事例分析(拠点形成:芸術文化施設)⑰ 事例分析( 〃 )⑱ 事例分析( 〃 )
⑲ 文献講読(地域アートへの批判)⑳ 文献講読( 〃 )㉑ 文献講読( 〃 )
㉒ 学会発表プレゼンテーション ㉓ 学会発表プレゼンテーション ㉔ 学会発表プレゼンテーション
㉕ 事例分析(拠点形成:アートセンター)㉖ 事例分析( 〃 )㉗ 事例分析( 〃 )
㉘ 文献講読(関係性の美学)㉙ 文献講読( 〃 )㉚ 後期総括のテーマディスカッション

博士課程実施

講義名 博士専門科目Ⅰ(アートマネジメントⅡ)
担当教員 箕口 一美
https://researchmap.jp/minoguchi.kazumi
対象学年 博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 内外の劇場・コンサートホール、アーツセンター等文化芸術施設のミッション実現と具体的運営の実体を調査研究し、現実的課題の抽出と実践的解決を探求する。
海外のアートマネジメント専門紙誌、非営利セクターのコンサートホール・アーツセンター、音楽祭やアートプロジェクトの年次報告書、各国のアーツカウンシルや公的芸術支援機関の研究レポート等の原文講読と比較検証を通じ、内外の劇場・音楽堂のArtistic Administrationの基本的思想と姿勢、多様多岐にわたる専門実務家を統括するプロジェクトエディター(編集長)の統合的ノウ ハウの蓄積、国際プロジェクト展開に際して要求される質量ともに高水準の見識や人脈の現状等、具体的な研究課題を探り、論考・発表を行う。
専門科目Ⅰは、各国の舞台芸術関連機関の実例を文献講読によって網羅的に知る機会とし、一口に文化芸術施設運営といっても、地域や文化的文脈によって異なる組織構築、責任分掌、芸術家とのリレーション、資金調達方法が存在する実態を把握することに主眼を置く。専門科目Ⅱは、引き続き関連文献講読による知見の獲得を図ると同時に、国内外のアーツセンター、劇場・音楽堂、アーツ・プロジェクトの現場等に出向き、実施中のプログラムの記録、分析、省察を行う機会とする。
AAPPAC(Association of the Asia-Pacific Performing Arts Centres)や国際交流基金、各国アーツカウンシルなどの国際芸術機関の協力を得て、実務者によるゲストレクチャーやワークショップを随時行い、アジア、欧米のアートマネジメント専修機関(大学院、ビジネススクールなど)とのe-forumを構築するなど、将来を見据えた国際的人脈づくりを図る。
【講読予定文献】
・コンサートホール、アーツセンターの組織図、理事会構成等の概要、Annual Report(カーネギーホール、エスプラネード、フィルハーモニー・ド・パリ、サントリーホール、新国立劇場など)
・各国アーツカウンシルの基本理念、年次報告書(英国、米国(NEA)、シンガポール、韓国、東京、大阪など)
・舞台芸術、芸術教育研究機関発行の調査報告書(The RAND Corporation、Wallace Foundation、文化庁、地域創造など)
授業計画 ① 年間計画立案 ② 文献講読1 (アーツセンター関連文献) ③ 文献講読2 (アーツセンター関連文献)  ④ 考察・ディスカッション1 (テーマ:組織図から読む運営姿勢)
⑤ 考察・ディスカッション2 (テーマ:組織図から読む運営姿勢)
⑥ 文献講読3 (アーツセンター年次報告書)⑦ 文献講読4 (アーツセンター年次報告書)
⑧ 考察・ディスカッション3 (テーマ:ミッションステートメントと運営実態)
⑨ 考察・ディスカッション4 (テーマ:ミッションステートメントと運営実態)
⑩ 文献講読5 (アーツカウンシル関連文献)⑪ 文献講読6 (アーツカウンシル関連文献)
⑫ 考察・ディスカッション5 (テーマ:芸術振興・文化政策とアーツカウンシル)
⑬ 考察・ディスカッション6 (テーマ:芸術振興・文化政策とアーツカウンシル)
⑭ 文献講読7 (アーツカウンシル関連文献)⑮ 文献講読8 (アーツカウンシル関連文献)
⑯ 考察・ディスカッション7 (テーマ:日本のアーツカウンシルの役割と実態)
⑰ 考察・ディスカッション8 (テーマ:日本のアーツカウンシルの役割と実態)
⑱ 文献講読9 (芸術関連の調査報告書)⑲ 文献講読10 (芸術関連の調査報告書)
⑳ 考察・ディスカッション9 (テーマ:コミュニティ、オーディエンス開拓、芸術教育)
㉑ 考察・ディスカッション10 (テーマ:コミュニティ、オーディエンス開拓、芸術教育)
㉒ 文献講読11 (芸術関連の調査報告書)㉓ 文献講読12 (芸術関連の調査報告書)
㉔ 考察・ディスカッション11 (テーマ:リーダーシップとパートナーシップ)
㉕ 考察・ディスカッション12 (テーマ:リーダーシップとパートナーシップ)
㉖ 課題発表1 ㉗ 課題発表2 ㉘ 課題発表3 ㉙ 課題発表4
㉚ 総括
講義名 博士専門科目Ⅱ(アートマネジメントⅠ)
担当教員 熊倉 純子
https://researchmap.jp/kumakura2020
対象学年 博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 アートマネジメント(社会と芸術の諸理論)
アートマネジメントの諸相を、理論を中心にゼミナール形式で掘り下げる。
専門科目Ⅰで分析した芸術理論をベースに、社会理論と芸術理論のギャップを埋めて橋渡しをおこなうために、マネジメントの有効な言説を探る。
1)芸術と社会との関係について、主に社会の側から論じた文献講読や、具体的な文化事業の事例及びその資料などの分析を行う。
2)学生が学位論文や学会発表に向けた構想を発表し、ディスカッションを行う。
■社会と芸術
文化政策の発展とともに社会が芸術に何を求めるようになってきているのか考察する。
日本の文化庁の「文化芸術の振興に関する基本方針」の第一次から第四次までの変遷を紐解き、かつ自治体の文化振興計画などにみられるCreative City理論の日本への導入の状況を概観する。また、英国の文化政策やアーツカウンシルの方針が芸術と社会の関係に与えた影響を批判的に論じた論文Cultural Value and the Crisis of Legitimacyを読み解くことで、昨今の文化政策が芸術を道具主義的に扱う危険性を秘めていることを分析し、芸術の本質的価値を社会化する有効な方策について論じる。
■社会的包摂や地域振興と芸術
社会的包摂に関して、障がい者や貧困、在留外国人などへの芸術活動を通じたアプローチの事例を取り上げ、障害学や多文化共生理論などの分析枠組みの可能性を考える。
また、地域振興に関して、コミュニティ醸成やシビックプライドの構築などにおける芸術の効果に関して、内外の諸事例を取り上げる。また、Social Capitalの観点で地域社会に対する芸術の作用を分析した先行研究を読み解く。
■グローバル化への対応
基本的に英語の文献を読み、ディスカッションは英語と日本語をベースに行われる。事例分析には海外からのゲス+B73ト講師を招き、英語で授業を行う。
授業計画 【授業計画】
① オリエンテーション ② 文献講読(文化政策の課題:英国の状況) ③ 文献講読( 〃 )
④ 文献講読( 〃 )⑤ 事例分析(芸術祭の基盤/財政)⑥ 事例分析(  〃  )
⑦ 事例分析(  〃  )⑧ 論文構想プレゼンテーション ⑨ 論文構想プレゼンテーション
⑩ 論文構想プレゼンテーション ⑪ 文献講読(文化政策の課題:日本 ⑫ 文献講読( 〃 )
⑬ 事例分析(芸術家支援の課題)⑭ 事例分析(  〃  )⑮ 前期総括のテーマディスカッション
⑯ 事例分析(芸術文化施設の運営課題)⑰ 事例分析( 〃 )⑱ 事例分析( 〃 )
⑲ 文献講読(文化事業の事業評価)⑳ 文献講読( 〃 )㉑ 文献講読( 〃 )
㉒ 学会発表プレゼンテーション ㉓ 学会発表プレゼンテーション ㉔ 学会発表プレゼンテーション
㉕ 事例分析(文化事業の政策評価)㉖ 事例分析( 〃 )㉗ 事例分析( 〃 )
㉘ 文献講読(芸術と社会的評価)㉙ 文献講読( 〃 )㉚ 後期総括のテーマディスカッション
講義名 博士特別研究Ⅰ(アートマネジメントⅠ)
担当教員 熊倉 純子
https://researchmap.jp/kumakura2020
対象学年 博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 アートマネジメント(実践手法の分析)
学生個々人がおのおのの研究題目に沿って具体的な企画の実践を試みる。
博士特別研究Ⅰにおける実践の例としては、国内では取手アートプロジェクト、音まち千住の縁などの地域型アートプロジェクトにおける企画実施、国外では、アジア諸国などで開催されている民俗芸能や市民参加型文化事業のリサーチなどが挙げられる。
授業では、現場での実践活動において設定されたリサーチの進捗状況を共有しつつ、主に文化活動の内部に焦点を絞り、①プログラミング(企画の形式、アーティストの選定など)、②広報(媒体ごとのビジュアル分析)、③渉外(地域社会へのアプローチ)など、他事例との比較を通じて、マネジメントの手法と効果の関連を分析する。
毎回、一人の担当学生が自身の活動・企画に関する発表を行い、ディスカッションをおこなう。前期は、企画の背景分析に基づく主旨や資金計画を含む概要、プログラミング、広報に関する企画独自の工夫や地域・関連専門機関などとの渉外を中心とし、後期はそれぞれの進捗状況の発表とディスカッションを中心とする。教員は、適宜、それぞれの事例に参考となる内外の他事例を紹介し、比較分析をおこなう。
国際的な手法の差異を学修するために、事例分析には欧米およびアジア圏から現場経験の一線で活動する講師をゲストに招き、授業は英語で行われる。また、海外で行われる芸術祭やアーツセンターにおいてフィールドワークやインターンシップの実施を推奨する。
論考、論文は日英両語で執筆するものとし、発表の場は国内に留まらず、ひろく海外の学会誌、研究誌への投稿を行う(International Journal of Arts Management, American Arts Managements, Media Culture & Society等)。
特別研究Ⅰでは、主に企画の発想から具現化まで、企画立案の内的論理を中心に学修し、特別研究Ⅱの社会との関係(外的論理)の学修の素地とする。
授業計画 ① オリエンテーション ② 事例1/プレゼン(企画概要)③ 事例2/プレゼン(企画概要)
④ 事例3/プレゼン(企画概要)⑤ 事例1/討議(プログラミング)⑥ 事例2/討議(プログラミング)
⑦ 事例3/討議(プログラミング)⑧ 事例1/討議(広報計画)⑨ 事例2/討議(広報計画)
⑩ 事例3/討議(広報計画)⑪ 事例1/討議(渉外計画)⑫ 事例2/討議(渉外計画)
⑬ 事例3/討議(渉外計画)⑭ 他事例のとの比較検証 ⑮ 前期の総括ディスカッション
⑯ 後期の展望と論点抽出 ⑰ 事例1/企画の進捗報告と分析 ⑱ 事例2/企画の進捗報告と分析
⑲ 事例3/企画の進捗報告と分析 ⑳ 他事例との比較検証 ㉑ 事例1/企画の進捗報告と分析
㉒ 事例2/企画の進捗方向と分析 ㉓ 事例3/企画の進捗方向と分析 ㉔ 他事例との比較検証
㉕ 事例1/企画の進捗方向と分析 ㉖ 事例2/企画の進捗方向と分析 ㉗ 事例3/企画の進捗方向と分析
㉘ サンプルとなる他事例との比較検証 ㉙ 総括ディスカッション ㉚ 総括ディスカッション
講義名 博士特別研究Ⅱ(アートマネジメントⅠ)
担当教員 熊倉 純子
https://researchmap.jp/kumakura2020
対象学年 博士
授業科目の内容・目的・方法・到達目標 学生個々人がおのおのの研究題目に沿って具体的な企画の実践を試みる。
博士特別研究Ⅱにおける実践の例としては、国内では東京、横浜、大分、新潟、静岡、沖縄などの地域型アーツカウンシルでのインターンシップ実習、国外では、欧米諸国で行われているSocially Engaged Art事例のリサーチを行うことなどが挙げられる。
授業では、現場での実践活動におけるリサーチの成果や課題を共有しつつ、主に文化活動の外側に目を向け、①評価システムの構築、②アウトカム効果やインパクト効果の指標設定、③文化政策との整合性(条例や振興計画からのブレイクダウン)など、他事例との比較を通じて、社会的波及効果に関する分析をおこなう。
毎回、一人の担当学生が自身の活動・企画に関する発表を行い、ディスカッションをおこなう。前期は、企画の背景分析に基づく主旨や資金計画、プログラム内容を含む概要、さらには、それぞれの企画が社会にどのような社会的波及効果を設定しているか、事業実施前に設定すべき指標(事業前の状況調査を含む)などの評価システム構築を中心とし、後期はそれぞれの進捗状況の発表とディスカッションをおこない、評価システムの検証や事業の上位概念としての文化政策の検討を試みる。教員は、適宜、それぞれの事例に参考となる内外の他事例を紹介し、比較分析をおこなう。
国際的な手法の差異を学修するために、事例分析には欧米およびアジア圏から現場経験の一線で活動する講師をゲストに招き、授業は英語で行われる。また、海外で行われる芸術祭やアーツセンターにおいてフィールドワークやインターンシップの実施を推奨する。
論考、論文は日英両語で執筆するものとし、発表の場は国内に留まらず、ひろく海外の学会誌、研究誌への投稿を行う(International Journal of Arts Management, American Arts Managements, Media Culture & Society等)。
特別研究Ⅰで学修した芸術事業の内的論理を踏まえ、事業を取り巻く社会との相互関係を見据え、事業企画の外的論理に内的論理をいかに適応させるかを探求する。
授業計画 ① オリエンテーション ② 事例1/プレゼン(企画概要)③ 事例2/プレゼン(企画概要)
④ 事例3/プレゼン(企画概要)⑤ 事例1/討議(評価システム)⑥ 事例2/討議(評価システム)
⑦ 事例3/討議(評価システム)⑧ 事例1/討議(アウトカム効果)⑨ 事例2/討議(アウトカム効果)
⑩ 事例3/討議(アウトカム効果)⑪ 事例1/討議(インパクトの指標)⑫ 事例2/討議(インパクトの指標)
⑬ 事例3/討議(インパクトの指標)⑭ 他事例のとの比較検証 ⑮ 前期の総括ディスカッション
⑯ 後期の展望と論点抽出 ⑰ 事例1/企画の成果報告と分析 ⑱ 事例2/企画の成果報告と分析
⑲ 事例3/企画の成果報告と分析 ⑳ 他事例との比較検証 ㉑ 事例1/企画の成果報告と分析
㉒ 事例2/企画の成果方向と分析 ㉓ 事例3/企画の成果方向と分析 ㉔ 他事例との比較検証
㉕ 事例1/企画の成果方向と分析 ㉖ 事例2/企画の成果方向と分析 ㉗ 事例3/企画の成果方向と分析
㉘ 他事例との比較検証 ㉙ 総括ディスカッション ㉚ 総括ディスカッション

上記調査結果からAAAE分析結果と比して、慶應と昭和音大のカリキュラムは講義内容に大きな偏りがないということがわかった。経営学/経済学・行政学(公共性など)・法学に講座がそれぞれ存在しており、またこれら三分類に該当しない幅広い分野も網羅できるようにカリキュラムが組まれていた。慶應は法学において講義数が最も多く、実務家たる弁護士を講師として招き講義名に法律と明確に題された講義が存在していた点であった。経営学/経済学の中のマーケティングが講義数ゼロとなっているが、これは各カリキュラム内での実施内容の把握に限界があったため、実際には当該表にあるカリキュラムに内包されている可能性があることを付言したい。

昭和音大については一つの講義で複数の分野をカバーしている講義が非常に大きい印象だ。AAAE加盟校であることから、抜けのないカリキュラムの組まれ方を工夫されていると感じた。また豊富なインターンシップの講義時間も特色の一つだろう。

東京藝大については経営学/経済学の中のファイナンス(金融)や法学の講義数がゼロであるものの、こちらも慶應と同様に授業計画が確認できない講義が多数あったため、実際にはカリキュラムに内包されている可能性があることは付言しておきたい。また、三分類に該当しない幅広い分野に該当するとした講義が多い点も特筆すべき点だろう。型にはまらない網羅的・総合的な講義を行っている可能性がある。加えて、講義内に海外の事例研究や人材交流の機会が豊富に設定されているのは、アートマネジメント専攻が国際の名を冠する研究科に属していることに由来する強みである。

慶応義塾大学count昭和音楽大学count東京藝術大学count
■経営学/経済学 7 ■経営学/経済学 22 ■経営学/経済学 11
A:ファイナンス(金融) 1 A:ファイナンス(金融) 2 A:ファイナンス(金融) 0
アート・マネジメント特殊講義Ⅴ(非営利セクターとファンドレイジング) アートマネジメント概論Ⅱ
アートマネジメント概論Ⅱ
B:アカウンティング(会計) 2 B:アカウンティング(会計) 2 B:アカウンティング(会計) 1
文化資源研究演習Ⅰ(Artistic Administration、会計学、外部環境、芸術関連科目) 企画制作演習Ⅱ 芸術経営論:芸術活動と会計
文化資源研究演習Ⅱ(Artistic Administration、会計学、外部環境、芸術関連科目) 企画制作演習Ⅲ
C:マネジメント(管理) 4 C:マネジメント(管理) 9 C:マネジメント(管理) 8
アート・マネジメントⅠ(ビジュアル・アーツ・マネジメント) アートマネジメント概論Ⅰ アートプロデュース演習(前期)(アートマネジメントⅠ)
アート・マネジメントⅡ(ビジュアル・アーツ・マネジメント) アートマネジメント概論Ⅱ アートプロデュース演習(前期)(アートマネジメントⅡ)
アート・プロジェクト総合演習Ⅰ(ケース・スタディ) アートマネジメント概論① アートプロデュース特別演習(前期)(アートマネジメントⅠ)
アート・プロジェクト総合演習Ⅱ(ケース・スタディ) アートマネジメント概論② アートプロデュース特別演習(前期)(アートマネジメントⅡ)
企画制作演習Ⅰ アートプロデュース特別演習(後期)(アートマネジメントⅠ)
企画制作演習Ⅱ アートプロデュース特別演習(後期)(アートマネジメントⅡ)
企画制作演習Ⅲ アートプロデュース概論(アートマネジメントⅡ)
芸術運営実習
芸術運営論Ⅱ アートプロデュース特論(アートマネジメントⅡ)
D:マーケティング 0 D:マーケティング 9 D:マーケティング 2
アートマネジメント概論Ⅰ アートプロデュース特別演習(前期)(アートマネジメントⅡ)
アートマネジメント概論Ⅱ アートプロデュース特別演習(後期)(アートマネジメントⅡ)
アートマネジメント概論①
音楽マネジメント特殊講義Ⅴ
音楽マネジメント特殊講義Ⅵ
企画制作演習Ⅱ
企画制作演習Ⅲ
芸術運営論Ⅰ
芸術運営論Ⅱ
▲行政学(公共性など) 2 ▲行政学(公共性など) 8 ▲行政学(公共性など) 1
アート・マネジメント特殊講義Ⅱ(1) 文化政策、(2) 組織理論・組織行動論 アートマネジメント概論Ⅰ グローバル時代の芸術文化概論
アート・マネジメント特殊講義演習Ⅱ(1) 文化政策、(2) 組織理論・組織行動論 アートマネジメント概論Ⅱ
アートマネジメント概論①
アートマネジメント概論②
芸術運営論Ⅰ
芸術運営論Ⅱ
音楽マネジメント特殊講義Ⅴ
音楽マネジメント特殊講義Ⅵ
●法学 3 ●法学 6 ●法学 0
アート・マネジメント特殊講義演習Ⅴ(著作権・契約・表現の自由等に関する発展的検討) アートマネジメント概論Ⅰ
芸術関係法規演習Ⅰ(著作権に関する基礎) アートマネジメント概論Ⅱ
芸術関係法規演習Ⅱ(アートマネジメントに必要な契約及び法知識) アートマネジメント概論①
アートマネジメント概論②
音楽マネジメント特殊講義Ⅴ
音楽マネジメント特殊講義Ⅵ
◎アート、データ分析、実務、横断的領域、その他 3 ◎アート、データ分析、実務、横断的領域、その他 13 ◎アート、データ分析、実務、横断的領域、その他 10
アート・マネジメント特殊講義Ⅰ(アーツ・マネジメント概論) インターンシップ①-アートマネジメント アートプロデュース特別演習(前期)(アートマネジメントⅠ)
アート・マネジメント特殊講義Ⅳ(定量分析) インターンシップ②-アートマネジメント アートプロデュース特別演習(前期)(アートマネジメントⅡ)
アート・マネジメント特殊講義演習Ⅰ(リサーチ・メソードロジー&美術館教育の基礎(理論・事例・研究法)) アートマネジメント英語① アートプロデュース特別演習(後期)(アートマネジメントⅠ)
アートマネジメント英語② アートプロデュース特別演習(後期)(アートマネジメントⅡ)
卒業論文-アートマネジメント 文献講読演習
企画制作演習Ⅰ 博士専門科目Ⅰ(アートマネジメントⅠ)
メディア運営論Ⅰ 博士専門科目Ⅰ(アートマネジメントⅡ)
メディア運営論Ⅱ 博士専門科目Ⅱ(アートマネジメントⅠ)
芸術運営実習A~G 博士特別研究Ⅰ(アートマネジメントⅠ)
芸術運営基礎演習 博士特別研究Ⅰ(アートマネジメントⅠ)
芸術運営論Ⅰ 博士特別研究Ⅱ(アートマネジメントⅠ)
芸術運営論Ⅱ
博士特別運営研究②-舞台芸術マネジメント

図14:三大学のカリキュラムとAAE分析結果【図-10】との比較
(出所)各大学シラバス調査結果より筆者が作成。
横断的に実施していると認められる講義については、筆者の判断により複数の分類に配置している。

図14をダウンロードする(PDF)

art-management-paper-2-15.png

【図-15】三分類+横断的領域など
(出所)図-13を元に筆者が作成

図15をダウンロードする(PDF)

上記図15は3校の各分類をグラフ化したものであるが、ここで総数が少ない(グラフの伸びが小さい)慶應が優れていないということを表しているわけではない。現に三分類+そのほかの割合のバランスが最もとれていたのは慶應である。このように、各教育機関の個性を把握する目途に要するためのものであり、グラフの伸びで各校の優劣をつけているわけではない。

※本レポートは、高橋が4.6.8を、阿部が1.2.3.5.7を分担執筆した
※参考文献は第4回の巻末に記載しています

(2023年3月13日)

2022年度 目次

TAMスタジオ2022開催
次代のアートマネジメントのつながり方
田村かのこさんビデオメッセージ
第1回トークセッションレポート
ゲスト:相馬千秋 [NPO法人芸術公社・代表理事/アートプロデューサー]
ファシリテーター:
田村かのこ[アートトランスレーター]
地域とアートの交点
アートと地域の交点を地域側から考える
芸術祭
【エリアレポート概要】
文化芸術の地域特性への考察
―石川県、広島県、東京都を事例として―
芸術祭
【金沢エリアレポート】
巡りゆくまち
― 故きを温ね新しきを知る ―
芸術祭
【東京エリアレポート】
企業と行政、大学が織りなすエリアの隆盛
― 渋谷芸術祭を事例として ―
マッピング
アートのお仕事図鑑2.0を作ろう
─アートを作る組織・人々のリサーチ─
Vol.1
「TAMスタジオ 次代のアートマネジメントのつながり方」が目指すもの
──中間報告に代えて
第2回トークセッションレポート
ゲスト:森隆一郎 [アーツカウンシルさいたまプログラムディレクター/合同会社渚と 代表社員]
ファシリテーター:
田村かのこ[アートトランスレーター]
TAMスタジオ参加メンバーへの15の質問
Art Management Paper for TAM
「アートマネジメント」の技術を国内外の高等教育機関カリキュラム比較から考える。
第1回
地域とアートの交点
Q1.「ヨーロッパで活動する作家から見た京都・日本にはどのような魅力があるか?」
対話篇:東野雄樹氏(アーティスト、批評家)
マッピング
アートのお仕事図鑑2.1
─アートなMAP─
Art Management Paper for TAM
「アートマネジメント」の技術を国内外の高等教育機関カリキュラム比較から考える。
第2回
地域とアートの交点
Q2. 地域の活動を支援してきたスポンサーは何を期待するのか?
対話篇:根本ささ奈氏(アサヒグループホールディングス株式会社 コーポレート・コミュニケーション 広報部門)
Art Management Paper for TAM
「アートマネジメント」の技術を国内外の高等教育機関カリキュラム比較から考える。
第3回
地域とアートの交点
Q3. 地域を新しい角度で見るプロジェクトを通して醸成されるものとは?
対話篇:曽我高明氏
Art Management Paper for TAM
「アートマネジメント」の技術を国内外の高等教育機関カリキュラム比較から考える。
第4回
もやもやが消えることはないけれど...
──SETENV(セットエンヴ)入江拓也さんインタビュー
「TAMスタジオ 次代のアートマネジメントのつながり方」を終えて
── 一人だけど、一人でない場所
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