芸術文化プログラム急増の時代に身を置きながら
東京生まれ、埼玉・岡山育ち。横浜で学び、現在は東京を拠点にアートプロデューサーとして仕事をしている橋本と申します。個人や任意団体で細々とできる活動にはじまり、3年の財団勤務を挟み、同業者とともにNPO(一般社団法人ノマドプロダクション)を立ち上げるなどして約10年ほど業界で仕事をしています。
近年、国内各地で文化政策とアートマネジメントの現場をつなぐような仕事をさせていただく機会が非常に増えてきました。東京オリンピック・パラリンピックに合わせた文化プログラムも各地でいよいよ始動ということで、日々その波を感じながら仕事をしているところに、このリレーコラムのスーパーバイザーのお話を頂戴しました。
これを受けて設定させていただいたシリーズタイトルは「これからの生活と表現」。押し寄せる波に流されそうになるところをぐっとこらえて、自分たちの足元を確認しながら、進むべき方向を考えることのできるシリーズにしていきたいと思います。
私やノマドプロダクションのまわりには、フリーランスや短期雇用等でアートマネジメントの現場にかかわる方が多くいるのですが、目の前の仕事に忙しく向き合う一方で、自分たちの将来に不安を抱えている方が沢山います。
2020年でおそらくピークとなるであろう、行政主導型の芸術文化プログラムの波の後に控えているのは、いわゆる「縮小する社会」。私が業界にかかわってきた激動の10年と同じくらいに、これからの10年は変化の激しい時代になるでしょう。
芸術文化プログラムやそれにかかわる施設、メディアのあり方、人々のワークスタイルなどが、次々に変わっていくであろうこれからの時代をどのように予見しながら今を生き、活動していけばいいのか。
アートマネジメントに携わる私たちにぜひヒントをいただきたいと考えた同世代の編集者、キュレーター、マネージャーの方々などにリレーコラムの執筆をお願いしていきます。
今後の予定
- アートを社会のニーズに変える!『アートマネジメント講座・入門編』/第6回講師(10/6申込締切)
- 寿三畳音祭り/企画協力(10/9,10ほか)
- 生活と表現/企画(10/15,16ほか)
- ノマドプロダクション公開勉強会(10/17ほか)
- SLOW MOVEMENT/ドキュメンテーション ディレクション(10/22,2/11,12ほか)
- まえばしアートスクール計画/集中講座コーディネート(12/11ほか)
- Tokyo Art Research Lab 思考と技術と対話の学校 基礎プログラム3/スクールマネージャー
- projectart.jp 編集者・ライター 募集
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昨年、大分県竹田市を訪れた際に購入した、竹田アートカルチャーによる地元企業と開発した東袋。 城下町で持ち歩く佇まいを想像たデザイン、というのが素敵だなと思い手を伸ばしたのですが、使い勝手もよく全国の旅の供になっています。
次回執筆者
バトンタッチメッセージ
最初のバトンは、大阪を拠点にアート・デザインから地域プロジェクトまで、企画や編集などをさまざまなパートナーとともに手がけている、関西版ノマドプロダクション(と勝手に呼ばせていただいている)、MUESUMの多田智美さんにお渡しします。
自分たちが手がけてきた領域にこだわらず、常に編集の可能性を広げながら、挑戦する姿勢を見せる多田さんの最新の仕事と思考が、いつも気になっています。