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内覧会レポート
「静かな写真の数々に癒される」

今回うかがった内覧会はこちら!
アレック・ソス「部屋についての部屋~A Room of Rooms~」
会期:2024年10月10日(木)~2025年1月19日
会場:東京都写真美術館(2階展示室)
 

久しぶりに東京都写真美術館の内覧会へ。

マグナム・フォトの正会員でもあり、生まれ育ったアメリカ中西部や旅先などを題材とした作品61点が6つの部屋に分かれて展示。ソスと東京都写真美術館スタッフが5年かけて結実させた館独自の企画展で、彼の初期の作品から出版されたばかりの写真集にある作品も含まれている。

内覧会では彼もアメリカから来日しており、ご挨拶では「自分はとてもシャイなのだけど、なぜか皆さまの前で話すことになっています。」と優しく素朴な人柄を感じさせた。

今回の「A Room of Rooms 」というタイトルは、アメリカの詩人、ウォレス・スティーブンスの詩、「Gray Room」の一節からとられており、5番目の部屋では本展が生まれるきっかけとなったシリーズ(How Furiously Your Heart is Beating)からの作品が展示さている。

部屋の中は、なんとなく守られている感じがして、リラックスできる場所。作品の下に番号がついていて順番に見て行く。どの写真も不思議な静けさを感じさせ、ご挨拶のときのように彼の優しさを感じさせる作品ばかりである。

どの写真も主張しすぎないが、じっくり鑑賞したくなる作品が続く。

なぜか癒された気持ちになって内覧会を後にした。

(2024年10月10日 事務局:SS)

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