「トランス/エントランス」vol.8『にあいこーるのじじょう--循環プロジェクト公演』@東京・世田谷美術館
第20回リレーコラム「アートをめぐる日々のあれこれ」を書いてくださった、世田谷美術館学芸員の塚田美紀さんから、以下のご案内をいただきました。意欲的、ビジョンを感じます。
・・・・・・・・・・
みなさま(BCCにてお送りしております。転送歓迎です)
こんにちは、世田谷美術館の塚田美紀です。いかがお過ごしでしょうか?
さて、当館のエントランス空間を舞台とする、一夜限りの実験的なパフォーマンス・シリーズ「トランス/エントランス」の第8回、「にあいこーるのじじょう」(5月28日(木)19:30−)のお知らせです。
「にあいこーるのじじょう」は、関西のNPO法人ダンスボックスを拠点に生まれた注目作。ありきたりな「舞台」イメージを打破し、また「障がい」をめぐる境界線をもクリエイティヴに越えようと、3人のアーティスト--砂連尾理(ダンス)、スカンク(音楽)、川井ミカコ(美術)がナビゲートするワークショップに障がいをもつ人々が参加、彼らがフルに出演する先鋭的な作品が生まれました。
初演は2008年4月、その後の公演を経て作品は進化・発展し、いよいよ世田谷美術館にやってきます。エントランスはさまざまな出来事が起こる「広場」となり、いくつもの出入口から出演者たちが現れては消え、ぶつかるように出会っては去り、何かを待ちあるいは待たず、そして・・・。
昨冬「にあいこーるのじじょう」の公演を観たとき、これは当館のエントランスでぜひもう一度観たい、と「トランス/エントランス」企画者として思いました。既成の場を壊し創りなおす力が、そこには確かにありました。出演者は約10名、介助者やスタッフを含め総勢約20名が関わる本公演は、「トランス/エントランス」シリーズ中でもとりわけチャレンジングなものになります。そしてそれゆえに、シリーズ自体が新たな次元へと開かれることも予感しています。一人でも多くの方にお立ち会いいただきたい、と切に願っております。みなさまのご来場をお待ちしております。
<公演詳細>
◆公演名:「トランス/エントランス」vol.8『にあいこーるのじじょう--循環プロジェクト公演』
◆日時:2009年5月28日(木)19:00開場 19:30開演
◆料金:一般 2000円 障がい者1500円 障がい者+介助者2000円(予約・当日とも)中学生以下無料
◆定員:60名程度
◆予約:お電話、または当館ホームページ「プログラム&イベント」よりメール予約
◆お問合せ:世田谷美術館
電話 03−3415−6011(10:00−18:00 月休)
〒157-0075 東京都世田谷区砧公園1−2
◆出演(予定者を含む):
【ダンス】あおいさちこ、白井宏美、福角宣弘、福角幸子、森田かずよ / 以倉里江子
【美術】けいこ山▲ 協力:磯貝直子
【音楽】酒井徹、谷口亜紀、宮園稔、村上理恵、ホタ
◆ナビゲーター:ダンス/砂連尾理、美術/川井ミカコ、音楽/スカンク
◆統括:大谷燠(NPO法人DANCE BOX)制作:文(NPO法人DANCE BOX)
主催:世田谷美術館 共催:NPO法人 DANCE BOX 協力:エイブル・アート・ジャパン、明治安田生命保険相互会社
※本公演は、明治安田生命社会貢献プログラム「エイブルアート・オンステージ」参加事業です。