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NPOか財団か

およそ100年ぶりに法律が改正され、新たな公益法人制度がスタートしてから2か月たった。この制度改革で、市民が組織を立ち上げるときの法人形態の選択肢が、形の上では広がったわけだが(08/12/1ブログ08/12/3ブログ)、実際のところはどうなのだろう?

公益法人協会のブログ「公法協の認定申請日記」(大変参考になります)によると、法務局に登記すれば設立できる一般社団・財団法人の新規設立数は、「全国で千に近い数百件というところ」とのこと(法務省からの正確な数字発表はまだ)。最近、パンフレット等で「一般財団」という法人格の団体名を見かけるようになったので、アート系でも登記を済ませたところは結構あると思う。

一方で、優遇税制の対象となる公益社団・財団法人の認定申請は、全国ベースでまだわずか73件とのこと。・・・この数字、どうなのだろうか。

これから作るならNPOと一般財団・社団どちらがいいのか?NPOから財団に移行するといいことあるの?認定NPOより公益社団・財団のほうが何かと優遇されるのだろうか??等々、さまざまな声を聞く。申請の事務手続きの悩みもさることながら、新たな組織形態になった場合の財務シュミレーション(税金含む)ができずにいるのが、多くの関係者の現状ではないだろうか。

めんどうだから任意団体のままでいいか...などという人が増えると、市民セクターの底上げから遠ざかっていく。心配だ。

公益法人協会(公法協)  ※公益認定に向けた「解説編」サイトも

▼公法協ブログ 「公益認定に向けて_公法協の申請日記

▼国・都道府県公式:公益法人行政総合情報サイト「公益法人information」 

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