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創造支援の仕組み「坂あがりスカラシップ」(3/27〜公演)

KAIZENプロジェクトを始めてから、「よい仕組み」の情報に、結構敏感になっている。

坂あがりスカラシップ」もそのひとつ。横浜にある3つの劇場・稽古場、「急な坂スタジオ」「のげシャーレ」「STスポット」が連携し、稽古から劇場上演までトータルサポートする舞台芸術の創作支援プログラムだ。

公演に必要不可欠な劇場や稽古場を無償で提供し、制作段階で生じるさまざまな課題をともに考え、解決策をみつけていくというもの。作品の完成度は高くなくてもかまわない。スカラシップだからこそ試せる「実験性」や将来の活動における「必然性」、そしてアーティストとしての「個性」を考えることこそ重要、との趣旨。

「坂を上がった稽古場で作品を磨き、完成した作品を坂の下で発表する―そうした流れの中で、舞台芸術のコミュニティーやネットワークを育み、今後さらなる創造や発信の機会が増え続けていくことを望んでいます」ということで、仕組み本体だけでなく、ネーミングも方向付けも気がきいている。

もうすぐ、スカラシップ対象者・岩淵さんの成果発表公演だ。公演の成功をお祈りするとともに、こうした仕組みを生みだして日々がんばる現場担当者の方々にもエールを送りたい。

▼坂あがりスカラシップ2008対象公演/岩渕貞太「タタタ」 【3/27-29】

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