アート、アートマネジメント
支援を求めるということ
第21回リレーコラム執筆者であるNPO法人コンカリーニョの斎藤ちずさんから届いた新年のご挨拶から。
(略)・・・そうとうに大変だった再建資金調達の中で、実感として残っているのが、支援を求めていくことは、活動を理解してもらい、広げていくのに、とても重要な行動なのだ、ということです。
同感だ。支援を依頼する側は心理的に常に難しいものだが(相手に申し訳ないような気持になりがち・・・)、依頼者と依頼される側に、本来的な上下関係はないのだ。支援者は、自分では実現できない夢を、支援先に託しているともいえる。
待っていては何も始まらない。ちずさんのように、活動を理解してもらうための支援要請、と考えてみると勇気が出てくる。その際重要なのが、自分たちの活動の目的や計画を明快に説明できること、「提案」をもっていること、だろうか。「あなたに代わってこのように夢を実現します」、と言えること。
さて、コンカリーニョの手紙に、もうひとつ耳より情報が。
札幌市では市民活動支援のための「さぽーとほっと基金」制度が始まっているそうだ。団体指定寄付、分野別指定寄付ができて、税制優遇が受けられるというもの。
そういえば、筆者お気に入りの伊丹市文化振興財団機関誌『アイテム』の最新号にも、「ご寄附を通じて、ふるさと伊丹を応援してください」と、ふるさと寄附の案内が出ていた。寄附金の使途は、「芸術・文化」「スポーツ」など10テーマから指定できるとのこと。
寄附による投票条例(08.6.14ブログ参照)や、ふるさと納税(08.11.1ブログ)も、環境保全活動等を中心にかなり広まってきているようだ。芸術分野も、もっともっと支援を求めることに積極的になっていけたらと思う。夢のある「提案」と「目標」をもって。