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北日本新聞(夕刊)に記事掲載

本日8/18(月)の北日本新聞夕刊「悠閑春秋」欄に、「新時代のメセナ」と題する記事が掲載されました。「トヨタ芸術環境KAIZENプロジェクト」のことが書かれています。

以下でご覧いただけます。

▼「新時代のメセナ」 【8/19 北日本新聞夕刊、本田信次(詩人)】

2008年08月18日 北日本新聞 「悠閑春秋」

−新時代のメセナ−

市民生活や経済を取り巻く状況が厳しい中で、新時代を見据えた企業文化の形成が進められている。先見的な取り組みの一つに企業メセナがある。メセナはフランス語の「文化の擁護」に由来し、欧米では一九六〇年代から始まった。古来、経済的に恵まれない詩人たちの後援者の意味もあるらしい。

国内では、八〇年代に企業の文化支援が活発になり、企業文化部や文化賞等が設けられた。九〇年には、経団連が「一%クラブ」を設立し、会員企業は経常利益の1パーセント以上を社会貢献活動に充てるべく努力している。 先般、トヨタ自動車が、「芸術環境KAIZENプロジェクト」の公開プレゼン大会を実施した。アートマネージメントの取り組みのサポートが目的だが、新しい形のメセナといえよう。

三件の優秀案の一つに、「ITを活用した、アートマネージメントセミナー等のネット配信」という企画があった。舞台芸術環境の地域間格差の緩和を目指すものであり、実現すれば、今後、地方都市でマネージャーを育成していく可能性が期待できる。

県内でも音楽祭など、企業メセナの活用事業は増えてきている。メセナは、企業だけでなく、人も社会に開いていく活動である。夢や希望を描きにくい困難な時代だからこそ、新時代の企業メセナが、さまざまな分野に福音をもたらすかもしれない。

詩人・本田 信次

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