トヨタ・アートマネジメントのこと、メセナのこと
ネットTAM運営事務局です。
初めてネットTAMを見る、トヨタ・アートマネジメントに初めて参加するという方も多くいらっしゃるようですので、少し「トヨタ・アートマネジメント」についてお話します。
トヨタ自動車は大きく4つのフィールドで社会貢献活動を推進していますが、その中のひとつに「芸術文化」分野、いわゆる<メセナ活動>があります。25年以上続いている「コミュニティコンサート」や、若手振付家の顕彰事業「コレオグラフィーアワード」、稽古場支援「創造空間プロジェクト」、子どもとアートの接点・アーティストと社会の接点を作り出す「子どもとアーティストの出会い」など、メセナにおいてもさまざまなジャンルで多様なプログラムを展開しています。「エイブルアートフォーラム」など基盤整備型の活動も積極的に取り組んできました。
アートマネジメント関係のメセナ活動は、1996年にスタート。アートを通して地域社会を活性化する「地域のアートマネージャー」を各地で育成し、行政・文化機関・地域など、さまざまなレベルで地元密着型のアートマネジメントが盛んになることを目的に、「トヨタ・アートマネジメント講座」(TAM)を全国で開催しました。2004年3月の最終講座までに、全国32地域で53回実施、延べ1万人に参加いただきました。
その後、活動の場をWEBに移行。2004年10月に、アートマネジメント総合情報サイト「ネットTAM(ネットタム)」を立ち上げました。ここでは、いつでも誰でもどんなバックグラウンドの方でも便利に使っていただける情報を集積・提供することを目標に、日々コンテンツづくりに励んでいます。今回のフォーラムは、このネットTAMがWEBを抜け出して企画を行う初めての試みということになります。どうなるか未知数ですが、とにかくチャレンジ。企業メセナとして、民間らしく、みなさんのニーズにおこたえできるようなものになればと・・・。
よく、マスコミや一般の方から「企業メセナって、バブルの頃は盛んでしたが、今は落ち込んでますよね」と聞かれます。しかし、バブル時代以降も―いえ、バブルよりもっとずっと昔から、社会貢献活動の一環として地道に真摯に芸術文化支援を続けている企業がたくさんあります。バブル期以降に激減したものは企業の文化活動の中でも、短期的直接的な経済リターンを求める広告宣伝型・冠イベントタイプのものなのです。そういった活動と、社会貢献の一環であるメセナ活動は<目的>が明らかに異なります。
今回のトヨタ・アートマネジメントフォーラムでは、本当の企業メセナ(本当に必要とされている企業メセナ)についても、ぜひみなさんにご一考いただけたらと願っています。なんといっても、企業メセナを引き出し、育てるのはアート関係者、市民のみなさんの声にほかなりません。実はこれ、「なぜ、いまアートなの?」というテーマを掲げた大きな理由のひとつでもあります。なぜ、いま企業が芸術文化を支援する必要があるのか―それに対する多くの意見が言葉となってしっかり企業に伝わる時、企業はそこに社会貢献としての芸術支援の必要性を見出すでしょう。
(・・・と、なんだか力の入る事務局W林。勤務先の企業メセナ協議会が本日2/14に17回目の誕生日を迎えたためか・・・)
▼トヨタ自動車社会貢献活動
http://www.toyota.co.jp/jp/social_contribution/index.html
▼トヨタ・アートマネジメントについて
/ (TAMについて参照)
▼企業メセナ協議会