総合セッション出演者訪問記:その2
ネットTAM運営事務局です。
事務局が企画・運営する「総合セッション」(16:00〜18:00)にご出演いただく方々の訪問記――椿昇さん(12/18ブログ参照)に続く第2弾は、総合セッションのモデレーターをお願いする熊倉純子さん(東京芸大音楽学部音楽環境創造科助教授)です。
事務局のトヨタU野とメセ協W林が訪ねたのは、学生の研究発表を一般公開する年に1度のプログラム「アートパス千住」を明日に控え、学生さんたちが準備にいそしむ芸大千住校舎。 熊倉さんを待つ間、助手さんが校内を案内してくださいましたが、元小学校だったことが想像できないほどに改装され立派な設備が整っていて驚きました(W林は人口密度を自分の職場と比較し愕然・・・笑)
さて、打合せはどうなったかというと・・・・・さすがTAMディレクターを長年務められた熊倉さん、パネリスト陣に驚かれつつも、フォーラムの企画趣旨とテーマ「なぜ、いまアートなの?アートの力、アートの社会的価値を考える」、総合セッションの概要をお伝えすると、トヨタ・アートマネジメントらしさいっぱいの総合セッション進行イメージをポーンとご提案くださいました。 え、ナース?熊倉さん、総婦長?ドクター勢ぞろい?アートな処方箋? ・・・こちらもどきどき盛り上がる構想でした。詳しくは当日をお楽しみに!
・・・せっかくなので、印象に残った熊倉さんの話をいくつか。
「全国各地でアートを通じた地域活性の事例が増えてきたのはうれしいこと。今後は、アートだからこそ、アートならではの盛り上がり(かっこいい、気が利いている、対外アピール力がある)が、まちや世の中にどのように機能しているかを考えていく必要がある(例えば、福祉はかっこいいだけでは盛り上がらない)。一方、クオリティ―作品・人材・アウトプット等の質の問題や、波及効果の部分、やっていることはかっこいいけれどちゃんと世の中に届いているのか、などはまだまだ課題が多い」
「アートの強みは目的が明確でないところ。あらゆる面で余裕のない今の世の中、今日・いまの受益者に"トライ&エラー"とか"あなたなりのやり方で"などと言っていられないのが現実。"いま、ここ"じゃないことは言えない。しかし、それを言えるのが文化のすぐれたところ。考え方も言語も違う、思いもよらないことが起こりうる世界。自らの価値観を練習することができる場、ともいえる」
熊倉さん、お忙しい中お時間ありがとうございました!3/3はよろしくお願いいたします。