志賀 理江子
しが りえこ
写真家
1980年愛知県生まれ。2008年宮城県へ移住。自らの写真行為の始まりを、「近代の果てのような時代に整備された安全・清潔・便利な住環境の中で育った私と、シャッターボタンを押すだけで目の前の現実を写し、そのイメージを手にできてしまうカメラ機器の親和性は、その暴力性において極めて高かった」とし、人間社会と自然の関わり、死への想像から生を思考すること、東日本大震災後は、国や巨大資本が推進した「復興計画」で抑圧され続ける人間の心身の狂いの内実を追い求めるような制作を続ける。近年は宮城県の制作の場「Studio Parlor」をオープンスタジオとして定期的に開き、ワークショップ、トークなどをアートコレクティブ「PUMPQUAKES(パンプクエイクス)」のメンバーのサポートの元で開催している。主な展覧会に、2010年「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?―明日に挑む日本のアート―」(森美術館、東京)、2012年個展「螺旋海岸」(せんだいメディアテーク6階)、2013年個展「カナリア」(Foam写真美術館、アムステルダム)、2015年「ニューフォトグラフィー2015」(ニューヨーク近代美術館)、2017年個展「ブラインドデート」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館)、2019年個展「ヒューマン・スプリング」(東京都写真美術館)、2021年「Off the Wall」(サンフランシスコ近代美術館)、2022年「つまづきの庭」(旧観慶丸商店、石巻)。