システムリサイクルプロジェクト
開催日: | 2002年10月- 2003年8月10日 |
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開催地域: | 神戸 |
会場: | 神戸アートビレッジセンター |
ジャンル: | チャレンジ編 |
参加者数: | 71人 |
コーディネーター: | 神戸アートビレッジセンター 木ノ下智恵子 |
TAMとは、Vol.27「芸術の基礎体力」、アフターTAM「自主トレ編<記憶の賞味期限展>」は元より、演劇部門をふまえると通算5度目になる長いおつきあいです。その集大成ともいえるチャレンジ編として始動した「システムリサイクルプロジェクト<芸術環境整備事務所>」。この架空の事務所は、芸術環境の問題点を洗い出し、その解決策を試みるために必要な場として、さまざまな実験を通じながら基盤整備を目指す期間限定のアートマネジメントの実践プログラムです。
軍資金と開催場所を活用して有効な芸術環境整備を発案・実践をすることを目的に集まった、芸術系大学院生、美術家、ライター、建築関係者など8名の有志は、個人の活動よりも更に大きな枠組みを意識して、何らかのアクションをおこすために、多くの時間と濃密なコミュニケーションを共有してきました。個々のフィールドや経験知の違いによる遠慮や摩擦。物事に対する解釈の違いや問題認識のズレなど。常に何かに悩みながらミーティングを重ね、メーリングリストでは1000件近い膨大な言葉を交わしました。メンバー自身が個々に現状を自問自答すると共に、他者との対話を繰り広げながら解決の糸口を見つけだす月日。この濃密な時間と経験に重要なキーワードが宿っていることに気付いた彼らは、芸術環境の"困りコト"を相談の実践によってもみほぐし、"アイデア"に出会える場を提供するプロジェクト「ソーダンタンク」を生み出しました。
2003年8月、藤浩志(美術家)、下田展久(CAPHOUSEディレクター)、雨森信(フリーランスキュレーター/remo)など、魅力的なバーマスターをお迎えし、1日限定のスペシャル対話空間「ソーダンサロン/ソーダッタンダ」を開催。真夏のひととき、飲物を片手に様々な「ソーダン」を繰り広げ、互いの足下を確認しあい、そして顔をあげ、対話した個々人は、自身の日常にある芸術環境の整備について、【?】モヤモヤから【!】アイデアという心のお土産を持ち帰られたことでしょう。
[神戸アートビレッジセンター 木ノ下智恵子/04年8月]