地域演劇が未来をきりひらく
開催日: | 2000年3月 18・19日 |
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開催地域: | 釧路 |
会場: | 北海道立釧路芸術館アートホール |
ジャンル: | 演劇 |
参加者数: | 75人 |
コーディネーター: | 釧路生涯学習センター 尾田浩 |
釧路市内には、9劇団(子どもミュージカル、高校演劇研究会も含む)が集まり、釧路演劇協議会を組織しており、その活動は20年を越えています。この演劇協議会を母体として、北海道舞台塾釧路地域大会の2年度目を開催し、その一つとしてTAM講座のショートバージョンを行いました。
今回のテーマは、1960年代からの日本の演劇を振り返り、その影響を受けながら進んできた地域演劇の課題を見いだす事にありました。
1960年代からの日本の演劇の変化を、特徴的な舞台のVTRを視聴しながらの講座は、具体的であり変化(変動)への指摘が理解しやすくとても勉強になりました。また、まともにその時代の風を受けながら、あるいは先取りしながら創造がなされてきている事が実感されました。そして、90年代に台頭してきた、京都、大阪そして青森県弘前劇場の実態についてが2日目の講座として展開され、地域演劇が新たな創造へ向かい実践し、高い評価を得て来ていることが報告されました。
けっして創造的にも経済的にも豊かではないと思い込んでいる地域演劇に、新たな視点から動きが始められていることが感じられました。また、アートマネジメントを考える側から、こういう創造内部の考え方に触れる機会は大変有効であったと思います。経済不況と自治体の財政難で、補助金が削られていく現状の中で、良質な補助金を探すのがアートマネージャーの仕事と勘違いしていた(自我をこめて)ムキには、大変勉強になったと思います。今こそ、時代と演劇、時代とアート、アートの力等、議論すべきではないかと感じました。大きな時代の流れの中で、演劇がもっともっと豊かになるための課題は、地域演劇の中にあると確信した2日間でした。
[北海道舞台塾 in 釧路実行委員会(釧路生涯学習センター) 尾田浩/00年7月]