第1回「はじまり~オリジナルTAM世代」
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ファシリテーター:熊倉純子
そもそもなぜ、どのようにして TAM は立ち上がったのだろうか。当時聞きなれなかった「アートマネジメント」の概念を、実際の現場に落とし込んできた第1人者たちの想いとともに振り返る。そして、TAM の立ち上げメンバーであり、今日に至るまでの数々のアートマネジメントの現場を定点観測してきた皆さんが、アートマネジメントの再定義を試みる。
- 市村作知雄[NPO法人月面脱兎社理事]
- 岡部修二[公益財団法人新国立劇場・元常務理事/トヨタ自動車 社友]
- 西巻正史[株式会社トッパンホール 取締役 プログラミングディレクター]
- 森司[公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京事業部事業調整課長]
- 若林朋子[プロジェクト・コーディネーター/立教大学大学院社会デザイン研究科特任教授]
ファシリテーター:
熊倉純子[東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科 教授]
- 00:00:00:初めに
- 00:04:53:自己紹介(TAM講座時代~現在)
- 00:17:29:TAM(トヨタ・アートマネジメント)について
- 00:29:00:TAM講座を振り返って~TAMの果たした役割
- 00:54:15:アートマネジメントの人材育成~教育について
- 01:10:32:TAMの始まり(28年前)当初から現在に至るまで変化したこと~アートマネジメントとは何ぞや?!
- 01:33:57:まとめ
ネットTAMの開設20周年を記念して、今日の日本におけるアートマネジメントを捉え、中堅・若手世代に向けた展望を描く大座談会を東京藝術大学キュレーション教育研究センターご協力のもと、上野キャンパス内で開催しました。
トヨタ・アートマネジメント(以下、TAM)はトヨタ自動車株式会社の社会貢献活動の芸術文化における取り組みとして1996年よりスタート。アートを通して地域社会を活性化する「地域のアートマネージャー」を各地で育成し、行政・文化機関・地域などで地元密着型のアートマネジメントが盛んになることを目的に、「トヨタ・アートマネジメント講座」(以下TAM講座)を開始し、2004年までに全国32地域にて53回開催し、延べ1万人の方に参加いただきました。その後、インターネット上に場を移し、「ネットTAM」が2004年10月に始動。今日に至るまで、変わらずアートマネジメントの人材育成を核にアートマネジメントに関する情報提供とネットワークづくりに向けた支援に精力的に取り組んでまいりました。
トヨタ・アートマネジメントが始まってから28年を経た現在、アートマネジメントを巡る状況はどのように変化したのか、また今後どのようなアートマネジメントが求められるのか。TAM講座を立ち上げたオリジナルTAM世代のメンバーから、平成生まれの若手まで、3世代のセッションに分かれて「アートマネジメントのはじまり・いま・これから」を大いに語り合う場「大座談会」を企画しました。ファシリテーターには、事務局そしてディレクターとして当時TAMの運営を担い、現在は東京藝術大学大学院の国際芸術創造研究科教授の熊倉純子さんをお招きし、「第1回:はじまり~オリジナルTAM世代」「第2回:いま~第一線で活躍する中堅世代」「第3回:これから~未来を切り拓く若手世代」と、3つの座談会を通してアートマネジメント現在地を考察し、未来に向けたエールを送ります。
プロフィール
NPO法人アートネットワークジャパン設立 フェスティバル/トーキョー設立、東京国際芸術祭ディレクター。アート制作者の地位向上につとめる。ドイツ、中東、アジア等の舞台芸術を日本に紹介。ドラマトゥルクを日本に導入等。
大阪大学法学部卒業、トヨタ自動車入社 法務・渉外広報・海外営業の各部門を担当 米国トヨタに5年半駐在。企業メセナ協議会、経団連、自動車工業会活動にも取り組む。2005年愛知万博でトップ補佐役を務め国内外の理解促進、気運盛り上げ、万博参加国との交流を活性化。日本唯一の現代舞台芸術(オペラ・バレエ・演劇・ダンス)の総合発信拠点・新国立劇場の常務理事を9年間務めトヨタや万博での経験・知見を活かし経営改革・観客増大・情報発信強化・国際連携促進を推進。NPO法人音まち計画理事長を務め住民参加型の地域文化活性策を展開
大学卒業後、(株)ワコールに入社、青山・スパイラルホールの立ち上げ、運営に従事する。以降、演劇、ファッション、音楽など様々なジャンルを横断しながら作品の企画・制作に携わる。社会工学研究所芸術文化研究室、水戸芸術館音楽部門主任学芸員などを経て、2001年からトッパンホールに勤務、個性的なコンサートで彩られた特徴的な主催公演をリードする。東京芸術大学音楽学部講師、早稲田大学理工学術院講師、洗足学園音楽大学客員教授等を務める。
1960年愛知県生まれ。2009年より「東京アートポイント計画」を担い、ディレクターとしてNPOなどとの協働によるまちなかでのアートプロジェクトの企画運営を行う。 2011~2020年まで「東京都による芸術文化を活用する被災地支援事業(Art Support Tohoku-Tokyo)」のディレクター、 2015~2021年まで東京2020公認文化オリンピアード事業「東京キャラバン」「TURN」のプロジェクトディレクターを務めた。 現在「クリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー」の推進役を担い、財団としてのアクセシビリティの向上にあたっている。
1999~2013年、企業メセナ協議会でプログラム・オフィサーとして企業が行う文化活動の推進と芸術支援の環境整備に従事。在職中、トヨタ・アートマネジメント事業(TAM)事務局でネットTAMの立上げと企画運営を担当。13年よりフリー。事業コーディネート、非営利法人の運営、自治体文化政策、企業の社会貢献、助成事業の開発等に取り組む。16年より社会人大学院教員。社会デザインの領域で文化、アートの可能性を探る。
熊倉純子東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科 教授
パリ第十大学卒、慶應義塾大学大学院修了(美学・美術史)。(社)企業メセナ協議会を経て、東京藝術大学教授。アートマネジメントの専門人材を育成し、「取手アートプロジェクト」(茨城県)、「アートアクセスあだち―音まち千住の縁」(東京都)など、地域型アートプロジェクトに学生たちと携わりながら、アートと市民社会の関係を模索し、文化政策を提案する。東京都芸術文化評議会文化都市政策部会委員、文化庁文化審議会文化政策部会委員などを歴任。監修書に『アートプロジェクト─芸術と共創する社会』『アートプロジェクトのピアレビュー─対話と支え合いの評価手法』ほか。
- 実施日:2024年8月28日(水)
- 場所:東京藝術大学 上野キャンパス 赤レンガ1号館
- 協力:東京藝術大学 キュレーション教育研究センター
- 企画協力:熊倉純子[東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科 教授]
- 企画・コーディネート:韓河羅[東京藝大キュレーション教育研究センター 特任助教]